コレクション展コレクション・ギャラリー 2011(平成23)年度 第2回展示 (計186点)
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コレクション・ギャラリー 2011(平成23)年度 第2回展示 (計186点)
- 期間
- 2011年7月13日(水)~ 9月11日(日)
概説
2011(平成23)年度第2回となる今回のコレクション・ギャラリーでは、3Fの企画展会場で開催中の「視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション」の関連企画と、夏ならではの作品を展示しています。
ギャラリー入口正面にある部屋(通称スカイライト部屋)では、3F企画展の出品作品であるモホイ=ナジ監督・編集の映像作品《ロブスターの一生》を上映しています。その部屋の前には、モホイ=ナジの作品を紹介した『フォトタイムス』など同時代の日本の書籍・雑誌類と、モホイ=ナジの写真作品に影響を受けた新興写真運動の中心人物のひとりである野島康三の作品を展示しました。その隣では、モホイ=ナジと同時代の西洋の作家たち、ベルリン・ダダに参加したクルト・シュヴィッタースやハンナ・ヘッヒ、マックス・エルンスト、オランダのデ・スティルのモンドリアンの作品・資料を紹介しています。油彩画のコーナーでは、モホイ=ナジの写真作品が積極的に紹介された1930年代に、日本で見られた様々な傾向の作品をコレクションからピックアップしました。19世紀の産業革命以降の技術の進歩に対し決定的な疑問符を突きつけることになった第一次世界大戦が終わり、機械と人間との関係を新たな視点から捉え直そうとする時代の機運の中で、ただ単に機械を拒絶するだけではなく、芸術は何を生み出すことができるのか、そもそも芸術に何ができるのか、そのような問いがこれらの作品から透けて見えます。
さらに、写真のコーナーでは、「キュレトリアル・スタディズ05」として、モホイ=ナジがアメリカ亡命後に設立したニュー・バウハウスで学んだ写真家たちの作品を、当館写真コレクションの核となっているギルバート・コレクションの特徴を踏まえながらご紹介します。本コーナーの詳細については、コレクション・ギャラリーのテーマ解説をご覧下さい。
日本画のコーナーでは、昨年度の購入作品である菊池契月による六曲一双屏風《蓮華》を含む夏の草花や情景を描いた名品を展示するとともに、本年度ご遺族から多数の作品をご寄贈して頂いたのを機に、契月門下の画家谷角日沙春の作品を特集しています。また工芸のコーナーでは、夏らしく東西の現代ガラス作品を特集展示し、福本繁樹・潮子夫妻の染色作品と、沖縄にそのルーツを持ち長らくハワイで作陶続け、今年春に惜しくも亡くなられたトシコ・タカエズのおおらかな作品をご紹介します。また河井寬次郎コーナーも、全作品を展示替えしました。
様々なジャンルのコレクションを有する当館ですが、ご紹介する機会を中々得にくいものに彫刻作品があります。今回は、戦後の日本彫刻界をリードした柳原義達の代表作《道標・鴉》を、サインペンで描かれたドローイングのシリーズ《鳩》とともに展示しました。立体と平面と媒体は異なりますが、作者の目は常に、一瞬のわずかな動きの表現に向けられていたことがわかります。
- 主なテーマ
- 柳原義達の鳥たち
- 谷角日沙春特集
- 日本画「夏の名品」
- キュレトリアル・スタディズ05 ニュー・バウハウスの写真家たち
- 現代のガラス、染織 : 夏
- トシコ・タカエズ特集
- 河井寬次郎
- 1930年代の芸術
- モホイ=ナジの時代
- 野島康三の写真(8点)
- 屋外彫刻
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