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展覧会視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション

視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション


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『MA 音楽と演劇特集号』第9巻8-9号(1924年9月)
 ハトゥラ・モホイ=ナジ・コレクション

 20世紀美術に「新しい視覚(ニュー・ヴィジョン)」をもたらしたハンガリー出身の芸術家、モホイ=ナジ・ラースロー(1895-1946)の全体像を紹介いたします。
 構成主義の美術家・写真家、バウハウスの教師として知られるモホイ=ナジは、20世紀前半の前衛芸術運動に参加して「光と運動による造形」という創作理念を確立し、ハンガリーからウィーンへ、そしてドイツ、オランダ、イギリスを経てアメリカへと、自らも世界の都市を移動しながら、多様な造形・教育活動を行いました。
 絵画、写真、彫刻、映画、グラフィック・デザイン、舞台美術と多岐にわたる活動は、芸術と工業技術の関係性、情報伝達やコミュニケーションの問題といった、20世紀美術が直面した重要な課題を提示しています。伝統やジャンルにこだわらずに同時代の新しい素材や主題に取り組んだモホイ=ナジの仕事は日本でも早くから紹介され、1930年代の新興写真運動をはじめ、瀧口修造との交流を通じて、戦後は「実験工房」の芸術家たちに大きな影響を与えました。

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《A 19》 1927年 油彩・カンヴァス
ハトゥラ・モホイ=ナジ・コレクション

 本展は、多数の貴重な未公開作品を含む遺族所蔵のコレクションを中心に、ハンガリー時代の絵画、キネティック彫刻の代表作《ライト・スペース・モデュレータ》、カメラを使わない写真技法「フォトグラム」、アメリカ時代のカラー写真など、国内外の美術館から集められた約300点の作品・資料によってモホイ=ナジの仕事を展望する日本で最初の回顧展です。その多くが国内初公開となります。表現の可能性をいまなお新鮮に、未来に向けて訴えかけるモホイ=ナジの世界を、ぜひご高覧ください。

※作家名について:欧米の主流である「ラースロー(名)・モホリ=ナギ(姓)」という従来の呼称に対し、本展ではモホイ=ナジの出自であるハンガリーの姓名順と発音に従って表記しています。

主な出品作品

         13-063

   2 3-050  3 3-072

   4 3-090  5 5-042

          6 Nagy_film_robsters

1: 《射的場》 1925/1973年 フォトプラスティック、ゼラチン・シルバー・プリント、福岡市美術館
2: [題名不詳]1926年以降 ゼラチン・シルバー・プリント(作者によるフォトグラムの複写[拡大版])
  ハトゥラ・モホイ=ナジ・コレクション
3: 《どのようにして私は若く美しいままでいられるか?》 1920年代
  フォトプラスティック、ゼラチン・シルバー・プリント ハトゥラ・モホイ=ナジ・コレクション
4: 《ライト・スペース・モデュレータ(電気舞台のための光の小道具)》[レプリカ] 1922-30/2006年
  金属、プラスチック、ガラス、絵具、電気モーター ハーバード大学附属ブッシュ=ライジンガー美術館
5: 《家族(ハトゥラ、シビル、クラウディア)、リンカーン・パーク、シカゴ #2》 1945年
  35mmコダクロームフィルム/スライド・プロジェクション ハトゥラ・モホイ=ナジ・コレクション
6: 映画《ロブスター》より 1935年
※すべて ©Hattula Moholy-Nagy


会期
2011年7月20日(水)~ 9月4日(日)

開館時間
通常の開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金曜日の夜間開館日
午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

休館日
毎週月曜日

主催
京都国立近代美術館
毎日新聞社

後援
ハンガリー共和国大使館
日本建築学会
日本デザイン学会

協賛
郵便事業株式会社
ミサワホーム

協力
モホイ=ナジ財団
日本貨物航空

助成
ポーラ美術振興財団

企画協力
株式会社アールアンテル

観覧料
  当日 前売り 団体(20名以上)
一 般 1,300 1,100 1,100
大学生 900 700 700
高校生 500 300 300
中学生以下 無料 無料 無料

※本料金でコレクション展もご覧いただけます。
※障害者手帳をお持ちの方と付添者(1名)は無料。
 (入館の際に証明できるものをご提示ください)
※前売券の主な取り扱い
  チケットぴあ (Pコード:764-637)
  ローソン   (Lコード:54240)
  ほか主要プレイガイド
  コンビニエンスストアなどで販売予定
 ※前売券は、5月20日から7月19日までの期間限定販売

会場風景

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関連イベント
国際シンポジウム
■「モホイ=ナジ再考――芸術の領域を超えて」
講師:パネリスト:
   パシュート・クリスティナ氏
   [エトヴェシュ・ロラーンド大学名誉教授(ブダペスト)]
   オリヴァー・ボーター氏 [マニトバ大学准教授(カナダ)]
   井口壽乃氏 [埼玉大学教授]
   森下明彦氏(メディア・アーティスト/美術愛好家)
進行:モデレーター:池田祐子(当館主任研究員) ※通訳付き
日時:7月23日(土)午後1時から5時まで
会場:京都国立近代美術館1F講堂
定員:100名
  (聴講無料、開始1時間前より受け付けにて整理券を配布します)
助成:公益財団法人ポーラ美術振興財団
特別講演会
■「ベンヤミンとドイツ近代映画」
仲正昌樹氏(金沢大学教授)
日時:8月19日(金)午後5時から6時30分まで
会場:京都国立近代美術館1F講堂
定員:100名
   (聴講無料、開始1時間前より受け付けにて整理券を配布します)
<詳細はこちら>
ワークショップ
※お申込みが定員に達しましたので、受付は終了いたしました。
■写真ワークショップ:「コラージュ→フォトグラム→??」の実験
日時:8月28日(日)午前10時から午後3時まで(休憩あり)
会場:京都国立近代美術館1F講堂
定員:20名(要事前申込)
受講料:1000円
持参物:コラージュ用の雑誌1冊、はさみ、手拭いタオル
協力:徳永写真美術研究所
内容:コラージュ画像にフォトグラムの技法を加える制作をおこないます。印刷物を用いて画面を構成するコラージュ、光と影を操るフォトグラム、2種の工程を繰り返す実験に取り組みましょう。本ワークショップでは日光を利用するサイアノタイププリント技法でフォトグラムをおこなう予定です。(天候により技法を変更する場合があります。)
  電話申込
  当館 学習支援係
  TEL: 075-762-1711
  (月曜から金曜まで 午前10時~午後5時)
京都造形芸術大学 一般公開講座
■フォトグラム写真講座
日時:8月6日(土)・7日(日)全2回
主催:京都造形芸術大学
会場:京都国立近代美術館
―お問合せ、お申込―
京都造形芸術大学 瓜生山エクステンションセンター
電話番号:(075)791-9124
MoMAK Films @ home [実験映画上映]
日時:8月19日(金)午後7時~、20日(土)午後2時~
会場:京都国立近代美術館1F講堂
料金:1プログラム500円
主催:京都国立近代美術館、東京国立近代美術館フィルムセンター
企画協力:川村健一郎、冨田美香(ともに立命館大学映像学部准教授)
<詳細はこちら>
同時開催のイベント
■curatorial studies 05 「ニュー・バウハウスの写真家たち」
会期中、4階コレクション・ギャラリーにてご覧いただけます。
<詳細はこちら>

広報資料

チラシ  PDF形式(3.6MB)

 

巡回先
神奈川県立近代美術館 葉山  2011年4月16日(土)~ 7月10日(日)
DIC川村記念美術館       2011年9月17日(土)~12月11日(日)

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