MoMAK Films

NFC所蔵作品選集 MoMAK Films
 白黒の美学――日本の撮影監督
 6月14日(土)・15日(日)

 『めし』(1951年)以降の成瀬巳喜男作品や『ゴジラ』(1954)など、戦後の東宝で、映画史に残る大きな足跡を残した玉井正夫(1908-1997)。鈴木清順、野口博志などとの仕事で、54年に製作再開した新生日活のアクション映画を牽引した永塚一栄(1906-1982)。吉田喜重、大島渚、篠田正浩といった松竹ヌーヴェル・ヴァーグの監督たちを支え、自らも監督になった成島東一郎(1925-1993)。そして、市川崑、増村保造の緊密な画面づくりに貢献し、大映東京の名作に数多く関わった小林節雄(1920-2006)。この企画では、黄金期のメジャー各社から、日本を代表する撮影監督4人を取り上げ、戦前からのキャリアを持つ玉井、永塚による、50年代の白黒スタンダード作品、戦後にデビューした成島、小林による、60年代の白黒シネマスコープ作品を各日に配して上映する。巧みな構図と白黒画面の肌理を、美しい35mmプリントで存分に堪能いただきたい。

会場情報と料金については、こちら
6月14日(土)14:00-15:30
『驟雨』 1956年(東宝)(90分・35mm・白黒)
驟雨
©東宝
 東京西部の新興住宅地を舞台に、面倒な近所づきあいの中で、生活に倦み始めた夫婦のすれ違う心情を浮かび上がらせた1956年の正月映画。脚本は岸田国士の数篇の一幕戯曲を水木洋子がまとめたもので、題名の通り、成瀬映画が好んだ雨も効果的に使われる。
撮影玉井正夫
監督成瀬巳喜男
原作岸田國士
脚本水木洋子
美術中古智
音楽齊藤一郎
出演原節子、佐野周二、香川京子、根岸明美、小林桂樹、中北千枝子、東郷晴子、長岡輝子、加東大介
6月14日(土)15:50-17:30
『十七才の抵抗』 1957年(日活)(100分・35mm・白黒)
17才の抵抗
©日活
 旅芝居の座主の娘である女子高校生が、複雑な家族環境や恋の芽ばえに悩みながら成長する様を描いた青春映画。若き浅丘ルリ子が明るい初夏の光の中でみずみずしい存在感を放つ。また、主人公が思いを寄せる男子学生には津川雅彦が扮した。
撮影永塚一榮
監督井上梅次
原作戸田昭子
脚本池田一朗
美術中村公彦
音楽大森盛太郎
出演淺丘ルリ子、津川雅彦、長門裕之、轟夕起子、廣岡三榮子、小林重四郎、白木マリ、P川路三郎、永井柳筰、安部徹、冬木京三
6月15日(日)14:00-15:49
『嵐を呼ぶ十八人』 1963年(松竹京都)(109分・35mm・白黒)
嵐を呼ぶ十八人
©松竹京都
 瀬戸内海の巨大な造船所に社外工として雇われてきた、若いならず者たちの集団。題材は会社の提案によるものだったが、社会の底辺に不条理に生きる労働者たちの存在が、従来の「社会派映画」への批判をこめて描かれている。十八人の青年は一般からオーディションで選ばれた。
撮影成島東一郎
監督・脚本吉田喜重
原作皆川敏夫
美術大角純一
音楽林光
出演早川保、香山美子、芦屋雁之助、浪花千栄子、根岸明美、三原葉子、浦辺粂子、殿山泰司、平尾昌章
6月15日(日)16:10-17:43
『黒の超特急』 1964年(大映東京)(93分・35mm・白黒)
 岡山の土地買収を巡る政財官の癒着を描いたサスペンス。自動車工場建設のためと称して、開発業者に安く土地を買い占められた地元の若き不動産業者が、その土地が新幹線敷設予定地であったことを知り、取引に潜んだ黒い策謀を暴いていく。シネマスコープの構図を巧みに生かした演出が特筆される。
撮影小林節雄
監督・脚本増村保造
脚本白坂依志夫
原作梶山季之
美術下河原友雄
音楽山内正
出演田宮二郎、藤由紀子、船越英二、加東大介、石黒達也、町田博子、穗高のり子、大西恭子、三島愛子、早川雄三
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