東京国立近代美術館 特別展
   ドイツ写真の現在―かわりゆく「現実」と向かいあうために


共催
東京国立近代美術館、京都ドイツ文化センター、読売新聞大阪本社
特別協力
ピナコテーク・デア・モデルネ、ミュンヘン
協力
京阪電鉄
会期
平成18年1月6日(金)〜2月12日(日) (33日間)
入場者数
16,230人(一日平均:492人)

     ドイツの写真表現は1930年代の近代写真の確立期に世界の写真界に多大な影響を与えた。そしていま再び、ドイツの現代写真が世界から大きな注目を集めている。この展覧会は、1990年以降のドイツの現代写真の展開を新旧10人の作家たちの作品により紹介し、ドイツ写真の現状と、なぜその表現が世界的な注目を集めているのかを解明しようとしたものである。
     ドイツの1990年代は、1989年秋のベルリンの壁の崩壊と東西の再統一に始まる歴史的な変革の時代であり、また、国境を越えた人口移動と社会のグローバル化の時代でもあった。
     本展は東京国立近代美術館がミュンヘンのピナコテーク・デア・モデルネと協力して組織したものであり、デュッセルドルフ美術アカデミーの写真科教授ベルント&ヒラ・ベッヒャーが提示した「類型学(タイポロジー)」と呼ばれる表現を起点に、ベッヒャー夫妻の業績を継承する中堅作家たち、デジタル技術を駆使する若い世代までを紹介することで、ドイツの現代写真の歴史を新たな視点で再構成しようとする挑戦的な試みとなった。企画者の展示意図に沿ったミニマルな展示を補うため、延べ約40回のギャラリートークを実施し、より詳細な情報を希望する来館者ために、可能な限りの情報提供に努めた。
     なお本展は日本におけるドイツ年の記念行事として開催され、京都の展示後、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館に巡回した。

(主任研究官・河本信治)

パネル他
あいさつ(和・英) 各1

カタログ
23.0×28.9cm、120頁
収録論文等
     「現実とイメージのはざまに―ドイツ現代写真の状況」インカ・グレーヴェ・インゲルマン
     「解説」増田玲
     「作家解説」増田玲、竹内万里子、中田耕市、蔵屋美香、保坂健二朗
編集:東京国立近代美術館(増田玲、蔵屋美香、保坂健二朗、竹内万里子)、
     丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/財団法人ミモカ美術振興財団(中田耕市)
翻訳:中田耕市、小川紀久子、ジャクリーヌ・トッド
デザイン:服部一成、山下智子
制作:印象社
発行:読売新聞東京本社

新聞雑誌関係記事
新聞記事
京都 12月24日 「ドイツ写真のアカデミックな現在」 清水穣
産経 12月28日 「東西統一後も消えない呪縛」 島敦彦
読売 1月6日 「現代ドイツ個性的写真」
読売 1月7日 「伝わる時代背景」
毎日 1月12日 「ドイツ写真の現在」 鶴谷真
朝日 1月13日 「知の連なりと冒険」 森本俊司
日経 1月18日 「現実感取り払い際だつ今」 原久子
読売 1月21日 「希望を与えた新表現」 河本信治
読売 1月22日 「視覚的な混乱狙う」 河本信治
読売 1月24日 「線的配列 歴史を編纂」 河本信治
読売 1月25日 「記憶 模型で実体化」 河本信治
読売 1月26日 「若者に優しい視線」 河本信治
毎日 1月27日 「視覚を揺さぶる違和感」 岸佳子
京都 1月28日 「見えるのは現実か画像か」 岩本敏郎
読売 2月6日 「独創性で現実見据え」 木村未来
京都 3月1日 「像化した現実の手前に」 鷲田清一

雑誌記事
美術手帖 平成17年11月号 「ドイツ写真の現在:かわりゆく〈現実〉と向かいあうために」
視る No. 422 (1-2月号) 「3つの〈アルヒーフ集蔵体〉―ベッヒャー、シュミット、
     ティルマンス」 竹内万里子
「ドイツ写真、その構築への志向」 増田玲


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