コレクション・ギャラリー

平成27年度 第1回コレクション展(計108点)

会期
2015(平成27)年3月27日(金)〜 5月31日(日)
前期:3月27日(金)〜 4月26日(日)
後期:4月28日(火)〜 5月31日(日)

概説

 約4ヶ月の館内改修工事期間を終え、ようやくコレクション展が再開しました。この度の改修工事では、館内のほぼ全ての照明がLEDに更新されました。特に展示室内においては、より良い作品鑑賞環境を創出するために、天井の照明ダクトを増設するとともに、既設ケース内を除き、全てに新型LED照明器具を導入しました。作品保護のための暗い照度であっても、作品が細部にいたるまでよりクリアに見えるLED照明の力量にご注目下さい。
 今年度第1回のコレクション展では、3階企画展会場で同時期に開催されている「現代美術のハードコアは実は世界の宝である展」と、3月7日(土)から5月10日(日)まで、京都市美術館など京都市内各所で繰り広げられる「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015」に関連し、当館の現代美術コレクションから、両展の出品作家でもあるトーマス・シュトゥルート、ウィリアム・ケントリッジ、アナ・トーフ、森村泰昌、やなぎみわ、笠原恵実子らの作品を展示しています。「PARASIGHT」というそのタイトルの通り、彼らの作品には、「観るもの」と「観られるもの」の、「つくるもの」と「つくられるもの」の、時として従属的な関係を、ずらしたり、転換させたり、断片化したりすることで生じる慣れ親しんだ現実世界への批評性が顕著です。それらは、デュシャンの《泉》に代表されるように、常に私たちに「芸術とは何か」という根本的な問いを投げかけています。
 日本画コレクションからは、「春の日本画」と題して、会期前期には菊池芳文《桜花群鴉図》や村上華岳《二人舞妓》など「桜」を中心とした春らしい艶やかな作品群を、会期後期には福田平八郎や山口八九子らが描く「牡丹」や晩春・新緑の風景を中心とした作品群を展示します。また併せて、生誕110年を記念し、京都市内の商家出身で、土田麦僊のもとで学び、80年の長きにわたり京都で活動し続けた伊藤仁三郎の作品を特集しています。

      菊池芳文《桜花群鴉図》明治末(前期展示)
   菊池芳文《桜花群鴉図》明治末(前期展示)
    西村五雲《風薫る》(後期展示)
   西村五雲《風薫る》(後期展示)

 工芸コレクションからは、「現代陶芸のハードコア」と題し、ポップ・アートやコンセプチュアル・アートなど、それまでの「ism(主義)」という枠組みではとらえきれない様々な芸術の方向性が呈示された1970年代の日米の陶芸作品を紹介しています。また、当館を代表するコレクションである河井ェ次郎作品(川勝コレクション)からは、今回特に初期(大正時代)の優品を選んで展示しています。

ロバート・アーネソン《受け皿に沈んでゆくカップ》1971年
ロバート・アーネソン《受け皿に沈んでゆくカップ》1971年
©Estate of Robert Arneson / VAGA, New York /
JASPAR, Tokyo, 2015 E1587

 洋画コレクションからは、昨年度の新収蔵品である、安井曾太郎の初期の代表作《孔雀と女》を紹介しています。本作品は、安井のパリ留学時代に描かれました。伝統的かつアカデミックな「横たわる裸婦」の構図を採用しつつ、特に裸婦の肌に顕著な彩色や背景処理などに、セザンヌなどの当時の新しい絵画に学んだ成果を盛り込んだ、若き安井の意欲作です。安井と同様にパリに学んだ他の作家たちの作品や、安井の留学時代の他の作品を紹介しつつ、本作品の意義に迫ります。

  安井曾太郎《孔雀と女》1914年
      安井曾太郎《孔雀と女》1914年
西村五雲《風薫る》(後期展示)
    太田喜二郎《薪》1915年

 また、会場入口すぐの場所では、ベルギーに学んだ、京都出身の洋画家太田喜二郎の作品を紹介しています。戦前の彼の作品に特徴的な点描画法の妙を、その画法を駆使した代表的画家であるピサロそしてシニャックの作品とともにお楽しみ下さい。

主なテーマ
太田喜二郎と点描の妙
生誕110年記念 伊藤仁三郎特集
春の日本画
現代陶芸のハードコア
河井ェ次郎 作品選
安井曾太郎《孔雀と女》をめぐって
PARASIGHT:現代美術コレクションを中心に
屋外彫刻

展示作品
平成27年度 第1回コレクション展 展示目録(前期)
平成27年度 第1回コレクション展 展示目録(後期)

このページの先頭へ