コレクション・ギャラリー

コレクション・ギャラリー 2013(平成25)年度 第4回展示(計129点)

期間
2013年11月1日(金)〜 2013年1月13日(月)

概説

 今年度4回目となるコレクション・ギャラリーは、会場の約半分を3F企画展会場で開催する「皇室の名品」展で使用しているため、場所を縮小しての開催となります。
 まず洋画では、「日本近代洋画の名品IV」として、須田国太郎の作品を特集しました。京都市中京区で生まれた須田国太郎は、三高から京都帝国大学に進み美学美術史を学ぶ傍ら、独学そして関西美術院で絵画技法を習得した、まさに生粋の京都の洋画家です。マドリードに遊学し、プラド美術館のティツイアーノなどヴェネツィア派絵画やベラスケスやリベラなどのスペイン美術を学んだ成果は、対象の量塊を際立たせるラフな筆触と濃色を基調とした重厚な色調に見て取れます。西洋の絵画技法を徹底的に研究した須田ですが、描く主題は、東山の風景や校倉、京都市動物園の動物たちのような、身近な風景や風物でした。独立美術協会会員として活発に制作活動を行いつつ、京都大学や京都市立美術大学(現:京都市立芸術大学)で西洋美術史を講じるなど、戦中・戦後の京都で絵画を志す人々に須田が与えた影響は計りしれません。

 須田国太郎《修復師》
須田国太郎《修理師》1938年

 日本画でも、引き続き「開館50周年記念所蔵名品選」と題して、今回は国画創作協会周辺の作家たちを前期と後期の二回に分けて特集します。国画創作協会は、1918(大正7)年に文展(現在の日展の前身)の審査を不満とする京都の若手日本画家たちによって結成されました。西洋美術だけではなく、中国の宋元画など様々な表現方法を貪欲に研究・吸収した彼らの作品は、当時の日本画界に新たな息吹を吹き込みました。前期では、この国画創作協会の創立会員である土田麦僊、小野竹喬、村上華岳、野長瀬晩花、榊原紫峰、そして最初の同人である入江波光の作品を展示し、後期では、協会の理念に共感し、協会主催の展覧会(国展)に出品することで画家として大成していった次世代の日本画家たち、甲斐庄楠音、岡本神草、吹田草牧、稲垣仲静らの展覧会出品作を中心に展示します。当館の日本画コレクションを代表するこれら作家の名品をご堪能下さい。
 工芸は、「河井寛次郎と前衛陶芸のあけぼの」と題した展示を行っています。河井寛次郎は、通常のコレクション・ギャラリーであまり展示する機会のない、他の作品とは少々趣の異なる艶のある釉薬をかけた美しい色彩の《紫紅壺》や《紅壺》を筆頭に、主に戦前の代表作を拓本を交えてご紹介しています。そして寛次郎らの民芸運動と同時期に、歴程美術協会展などを舞台に芽生え始めた、戦後の走泥社に繋がる前衛陶芸運動に関わる作品も併せて展示しました。戦前・戦中の複雑な時代に、ともに伝統と対峙しつつも、一方で「器」を極める、他方で「器」を超えようとした、二つの動向にご注目下さい。
 当館が所蔵する写真作品は現在1900点余を数え、国内有数の写真コレクションに成長しています。ただ他のジャンルに比べてコレクションとしての歴史は浅く、その形成は、1986年(昭和61)年に京セラ株式会社によって、シカゴ在住の建築家・写真家アーノルド・ギルバート夫妻が収集した写真作品約1000点が寄贈されたことに端を発します。今回は、そのギルバート・コレクションを中心に、当館の写真コレクションの代表的作品を展示します。アルフレッド・スティーグリッツ《三等船室》やエドワード・ウェストン《ヌード》、アンセル・アダムズの写した雄大な風景、ドロシア・ラング《移民の母》やロバート・キャパ《スペイン(共和軍兵士の死)》など、一度はどこかで見かけたことのある名品の数々をご覧下さい。

    エドワード・ウェストン
《ヌード》 1936年 Edward Weston, Nude, 1936
    エドワード・ウェストン《ヌード》1936年
ウェルナー・ビショフ《クスコ近郊の笛吹き、ペルー》1954年 __
ウェルナー・ビショフ
《クスコ近郊の笛吹き、ペルー》1954年

主なテーマ
CGフロアマップ
【洋 画】日本近代洋画の名品W
      ―須田国太郎の世界
【工 芸】河井ェ次郎と前衛陶芸のあけぼの
【写 真】カメラがとらえた世界
      ―写真コレクションより
【日本画】開館50周年記念所蔵名品選
      ―国画創作協会を中心に
【彫 刻】屋外彫刻

展示作品
コレクション・ギャラリー 2013(平成25)年度 第4回展示 展示目録

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