展覧会オーストリア・デザインの現在―ファッションからウェブ・デザインまで
オーストリア・デザインの現在―ファッションからウェブ・デザインまで
建築家ハンス・ホラインやデザイン理論家ヴィクトール・パパネックを輩出し、1970年前後の世界の建築・デザイン界に多大な影響を与えたオーストリアの建築・デザインの「今」を紹介し、ホラインやパパネックが拓いた理論的地平が、現在のオーストリアでどのように継承・展開されているかを知る興味深い展覧会となった。ともすれば「物の形」として理解されがちな「デザイン」行為を、音楽や生活システム、環境保全や文化保護まで含めた広範な概念としてとらえ、現実生活と密着した広義のデザインの実践を目指す現代オーストリアの挑戦は極めて刺激的なものであり、当館が過去に開催してきた建築・デザインの展覧会との一貫性も鮮明に示すことができた。また、京都大学建築学部と協力して展覧会初日に開催したシンポジュウム「オーストリア・デザイン:パパネックの遺産と現在」は、本展の歴史的・思想的背景を周知させる上で大きな成果があった。オーストリア連邦総理府美術局の支援で実現した本展は、京都での展示終了後、名古屋の国際デザインセンターと東京の原美術館にも巡回した。
- 会期
- 9月11日―10月14日(30日間)
- 会場
- 京都国立近代美術館1階ロビー
- 入場者数
- 4,660人(1日平均155人)
- 共催
- 原美術館
- 出品作品数
- 32点
- カタログ
- 『オーストリア・デザインの現在―ファッションからウェブ・デザインまで』
オーストリア連邦総理府美術局制作の英文カタログ(20.0×15.0、180頁)に和文訳小冊子を日本国内巡回展用カタログとして使用。
(和文訳小冊子)
20.0×15.0cm/23頁
編集:京都国立近代美術館、原美術館/デザイン:木村三晴/発行:京都国立近代美術館、原美術館、国際デザインセンター
所収論文:「現代デザインの目的と応用へのある包摂的アプローチ」アイヒンガール&クネヒトル、「宇宙の暗黒物質に光を当てる」トーマス・クラマー、「共産主義者がマイクロフォンを手に入れたらどうなるか?」フローリアン・プムフースル、「不可視のデザイン」ルキウス・ブルクハルト、「デザインについての対話:デザインの消失と再出現」ゲルト・セッレ - 巡回先
- 国際デザインセンター、原美術館
このページの先頭へ