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展覧会パリ・オランジュリー美術館展 ジャン・ヴァルテ&ポール・ギョームコレクション

パリ・オランジュリー美術館展 ジャン・ヴァルテ&ポール・ギョームコレクション

 本展覧会ではルーヴル、オルセーと並び、パリでも最も人気のあるオランジュリー美術館の名品81点を一挙に展示した。オランジュリー美術館は近年施設の老朽化が進み、新世紀の幕開けに向けて、現在、施設を閉鎖して大規模な改築工事が進められている。このため、この展覧会では美術館よりすぐりの名品を空前絶後の規模で公開することが可能となった。展覧会は国内5会場を巡回し、掉尾を飾る京都会場だけでも27万人以上の来館者があった。
 展示されたのはオランジュリー美術館のコレクションの中核をなす「ジャン・ヴァルテル&ポール・ギョームコレクション」の名品である。ヴァルテルとギョームはコレクターと画商としてこのコレクションを現在ある形に整え、当時まだ無名であった若い画家たちの作品を積極的に購入して、彼らが世に出る手助けをした。出品作中にモディリアーニをはじめとする何人もの画家によって描かれた彼らの肖像画があったことはこれを裏付けているだろう。セザンヌ、ルノワール、ルソー、ピカソ、マティスといった日本でもよく知られた画家たちの名品が紹介され、81点中、65点は日本初公開であった。とりわけセザンヌ、ルノワール、ピカソらに関しては多様な主題や様式にわたって代表的な作品が数多く出品され、実に見応えのある展示となった。
 なお、オランジュリー美術館のオーバル・ルームに展示された有名なモネの睡蓮連作の雰囲気をいくぶんかでも再現すべく、京都会場のみアサヒビール大山崎山荘美術館所蔵のモネの睡蓮の優品3点を加え、4階常設展示室特別コーナーであわせて展示した。

会期
9月21日―11月14日(48日間)
入場者数
274,219人(1日平均5,713人)
共催
読売テレビ、読売新聞大阪本社、オランジュリー美術館
出品作品数
81点
カタログ
『パリ・オランジュリー美術館展 ジャン・ヴァルテル&ポール・ギョームコレクション』/30.5×22.5cm/225頁
編集:宮澤政男(Bunkamuraザ・ミュージアム)/デザイン:米村隆/発行:NTV、Bunkamura
所収論文:「エコール・ド・パリ―曇り空の下で」木島俊介、「ジャン・ヴァルテル&ポール・ギョームコレクションの物語」ピエール・ジョルジェル、「なぜ、日本人はフランス近代絵画を愛好するのか?」永井隆則
巡回先
Bunkamuraザ・ミュージアム、名古屋市美術館、広島県立美術館、他1館

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