京都国立近代美術館京都国立近代美術館 京都国立近代美術館 京都国立近代美術館

MENU
Scroll

開館状況  ─  

展覧会没後70年記念 小出楢重

没後70年記念 小出楢重

 当館は、国立近代美術館分館時代の1965年に、小出楢重(1887―1931)の画業を回顧する展覧会を開催している。これは開館間もない当館独自の企画による日本の洋画家の個展としては、その前年に開いた浅井忠に続くものであり、このことからも当館がいかに早くから、小出楢重について注目していたかがわかる。
 そして今回、没後70年の記念として開催した本展では、その評価の高い絵画作品を中心に、「洋画家・小出楢重」の業績を再確認するため、油彩画とガラス絵に出品作品を絞って構成した。現存する作品のそう多くない小出だが、それでも油彩画5点とガラス絵9点の初公開作品を数え、さらに近年の小出展ではほとんど出品されなかった作品も発掘され、とりわけ5点の滞欧時の油彩画と総計21点のガラス絵をそろえられたことは、これまでのどの回顧展にもなかった新たな編成として意義深いものとなった。
 また本展は、当館と京都新聞社、さらには巡回先である名古屋市美術館、そごう美術館(横浜)との共同企画として実現し、その成果は図録の編集にも生かされ、それぞれの館の担当者が本論、作品解説などを分担執筆した。さらに京都会場とほほ会期を重ねて、小出作品を多数収蔵する芦屋市立美術博物館でも、素描やさし絵、装丁など多数の作品を集めた展覧会が開催されたことも特記しておきたい。

会期
10月3日―11月19日(42日間)
入場者数
26,451人(1日平均630人)
共催
京都新聞社
出品作品数
126点
カタログ
『没後70年記念 小出楢重』/29.7×22.0cm/189頁
編集:京都国立近代美術館、京都新聞社/デザイン:大向務/発行:京都新聞社
所収論文:「『専門画家』小出楢重」島田康寬、「小出楢重と岸田劉生~ただ一度の出会いをめぐって」山田諭、「小出楢重の生涯とその後の記録」山野英嗣
巡回先
名古屋市美術館、横浜・そごう美術館

このページの先頭へ