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展覧会生誕100年記念 岡鹿之助展

生誕100年記念 岡鹿之助展

 点描風の繊細な筆致と静謐な雰囲気で、多くの人々を魅了してやまない洋画家・岡鹿之助の生誕100年を記念した大規模な回顧展として計画され、当館と日本経済新聞社が中心となって企画し、以後福島県立美術館、奈良そごう美術館及び横浜そごう美術館を巡回した。
 周知のように岡鹿之助は東京美術学校を卒業した年(1924年)の暮れに渡仏する。当初は3か年の予定であったが、この初期の滞欧中に独自の作風の基礎をほぼ確立するという早熟ぶりを示して、第二次大戦の勃発によって帰国を余儀なくされる1939年までの15年間をフランスで過ごした。帰国の翌年には、春陽会の会員として迎えられ、そしてこの春陽会の展覧会には最晩年まで出品を続けた。
 今回の展覧会では、初期から一貫して不変とも思われる岡鹿之助の画業を緊密に分析し、「開花 フランスに身をおいて」(1925―1939)、「完成 日本の風土の中で」(1940―1951)、「展開 さらなる発展を求めて」(1952―1963)、「円熟美しい調和へ」(1964―1978)の4つの時期に分けて、改めて岡芸術を再考する場を提示した。各所蔵家の協力によって、それぞれの時代を語る上で欠かせない代表作が網羅されるとともに、パリからも初期の秀作3点が加えられ、まさに生誕100年を記念するにふさわしい充実した内容となった。また、図録には所在の確認できない作品も参考図版として掲載し、岡鹿之助の画業の全貌が理解できるよう配慮した。

会期
8月14日―9月20日(33日間)
入場者数
29,407人(1日平均891人)
共催
日本経済新聞社
出品作品数
155点
カタログ
『生誕100年記念 岡鹿之助展』/29.5×22.0cm/215頁
編集:京都国立近代美術館、日本経済新聞社/デザイン:大向務/発行:日本経済新聞社
所収論文:「岡鹿之助の芸術―節度と調和について」島田康寬、「岡鹿之助の芸術におけるジョルジュ・スーラとフランス美術」冨田章
巡回先
福島県立美術館、奈良そごう美術館、横浜そごう美術館

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