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展覧会没後90年記念 浅井忠展

没後90年記念 浅井忠展

 当館は開館の翌年の1964年に、洋画家・浅井忠の大規模な回顧展を開催している。これは浅井忠の評価を決定づけた展覧会であったのみならず、そのタイトル「浅井忠の芸術」が示すように、いち早く浅井の幅広い画業の全容を紹介したものでもあった。そして今回、没後90年を記念して企画された本展覧会は、この「浅井忠の芸術」以後もさらに進展した調査成果を盛り込み、近い将来においても開催され得ないであろう内容と規模をもつ浅井展の決定版といって過言ではない。
 具体的には、本展覧会が浅井の生い立ちの地と関係深く、すでに数多くの浅井作品・資料を収蔵して、まさに浅井研究のメッカともいうべき千葉県立美術館と、1986年に浅井忠の本格的な画集を出版した京都新聞社との共催によるものであり、作品についての調査をはじめとして最新の研究成果を問うべき体制のもとで実現されたこと。加えてイタリア、台湾に所蔵されている油彩画や、さらにはフランスからも初公開の図案作品が出品されるなど、油彩画・水彩画のみならず、日本画・工芸・図案の各ジャンルに、これまでのどの浅井展をも凌ぐ完成度の高い充実した作品が集められたことなどが特筆される。
 また、油彩・水彩画の作品については、浅井忠の作風の展開が容易に理解できるよう、初期東京時代、欧州時代、京都時代に区分して陳列するとともに、千葉県立美術館が所蔵するスケッチ、図案ノート、絵はがきなど関連資料47点も含めた。

会期
4月21日―5月31日(36日間)
入場者数
39,837人(1日平均1,107人)
共催
千葉県立美術館、京都新聞社
出品作品数
251点
カタログ
『没後90年記念 浅井忠展』/29.5×22.0cm/278頁
編集:京都国立近代美術館、千葉県立美術館、京都新聞社/デザイン:大向務/発行:京都新聞社
所収論文:「没後90年記念『浅井忠展』について」富山秀男、「浅井忠の芸術」島田康寬、「東京から京都へ、浅井忠の思い」前川公秀、「浅井忠―図案への意志」山野英嗣
巡回先
千葉県立美術館

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