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展覧会漂流教室:イメージの図書館から―18人の中学生が創る18の展覧会

漂流教室:イメージの図書館から―18人の中学生が創る18の展覧会

 本展は「館所蔵世界の近代写真・第二部」として当館の所蔵写真を紹介する展覧会であると同時に、1997年7月から8月にかけて当館が行った中学生を対象としたワークショップ、「子供たちのためのワークショップ:美術館のコレクションで展覧会を創ろう」の成果の発表をも兼ねた展覧会である。
 当館としては初めての試みであるこのワークショップには、京都教育大学教育学部附属桃山中学校の協力を得て、自由意志で参加した18人の中学生たちが集まった。このワークショップは、当館の写真コレクションを基に、参加者の一人一人が自分自身でテーマを見つけ、作品を選び、テキストを書き、展示構成までを参加者が主体的に行おうとしたものであった。あえて詳細な運営プログラムを設けず、ジャーナリスト、美術家、学芸員、デザイナーなど外部から招いた講師の刺激的な話を聞きながら14日間にわたって続けられた試行錯誤の結果、参加者の全員から極めて個性的な内容の展覧会が提案された。「漂流教室:イメージの図書館から/18人の中学生が創る18の展覧会」と題された本展は意外に大きな反響を呼び、美術館教育の現場や学校関係者のみならず、美術館教育に関心を持つ多くの人々の反響が全国から寄せられた。また経過資料の閲覧室に置いたアンケート箱には、多数の人々からの誠実で建設的な意見が寄せられ、当館の今後の教育普及活動に多くの示唆を与えてくれた。今回の試みは美術館における教育普及活動の意味を、従来とは異なる角度から検証するという意味で、当館にとって得るところは極めて大きいものがあった。

会期
9月2日―10月19日(42日間)
入場者数
11,517人(1日平均274人)
カタログ
『漂流教室:イメージの図書館から―館所蔵世界の近代写真Ⅱ:18人の中学生が創る18の展覧会』/25.7×18.2cm/23頁
発行:[京都国立近代美術館]

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