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展覧会没後25年 八木一夫展

没後25年 八木一夫展

 陶芸の世界に新しい造形分野を切り開き、海外からも注目された八木一夫の没後25年にあたり、初期から晩年までの陶芸作品約300点によりその業績を回顧した。
 八木一夫は1918年、陶芸家八木一艸の長男として京都に生まれ、戦後間もない1946年、「青年作陶家集団」を結成して新しい陶芸を目指したが、2年後にはこれを解散し、鈴木治らと陶芸集団「走泥社」を結成した。また、イサム・ノグチのテラコッタやピカソの陶芸作品にも触発され、前衛的な陶芸を目ざすようになり、1954年に発表した作品《ザムザ氏の散歩》でロクロを用いながらも器形を捨てた後、陶芸の概念を破った新造形を展開した。以後、焼成の偶然性を避けた無釉の焼締による力強いオブジェ作品を経て、黒陶という無機的で彫刻に近い表現が可能な手法により、造形的に一層の飛躍を果し、美に対する鋭い感覚と深い知性を備え、まれに見る才能を示した。1979年の突然の死で作品制作は断たれたが、現在でも陶芸界においてその評価と影響は計り知れないものがある。

会期
9月28日―10月31日(30日間)
入場者数
16,417人(1日平均547人)
共催
日本経済新聞社、NHK京都放送局、京都新聞社
出品作品数
297点
カタログ
『没後25年 八木一夫展』/28.0×22.5cm/323頁
編集:京都国立近代美術館、日本経済新聞社/デザイン:西岡勉/発行:日本経済新聞社
所収論文:「現代陶芸の異才―八木一夫」内山武夫、「八木一夫の軌跡」松原龍一、「伝統の自覚―八木一夫の器作品を中心に」花井久穂、「20世紀美術の中の八木一夫―時代・人・作品」木村重信、「私と八木一夫」乾由明、「忘れられない人 八木一夫」森哲美
巡回先
広島県立美術館、茨城県陶芸美術館、東京都庭園美術館、岐阜県現代陶芸美術館

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