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展覧会オーストラリア現代工芸3人展:未知のかたちを求めて

オーストラリア現代工芸3人展:未知のかたちを求めて

 本展は、東京国立近代美術館工芸館で開催した展覧会の巡回として当館で開催した。現在、オーストラリアで活躍する3人の女性工芸家、ロビン・ベスト、スー・ロレイン、キャサリン・トルーマンによる新作展であり、作家の来日など展覧会としては活発なものとなった。3人はそれぞれ磁器、金属、木という異なる素材を用い、新しい造形をもとめ制作している。3人の作品は黒を基調としたもので、解剖学や科学的現象に興味を抱き、珊瑚や海綿、あるいは心臓や筋肉などからイメージを創り出し工芸の未知のかたちを暗示するものであったが、その作品から新しい工芸の在り方を模索している様子もうかがえた。また、現在オーストラリアの第一線で活躍している3人の女性作家の展覧会であり、工芸に伝統のある京都で開催できたことは、工芸における伝統と現代の問題を工芸作家たちが考える良い機会となったと考えられる。さらに、広く関西の鑑賞者に、現在のオーストラリア工芸の動向の一端を紹介できたことも良かった。加えて、京都精華大学と連携して行った講演会も、工芸を専攻している学生が100人近く聴講し、新しい工芸を考える上で有意義なものであった。

会期
9月9日―10月13日(31日間)
会場
京都国立近代美術館1階ロビー
入場者数
21,709人(1日平均700人)
共催
東京国立近代美術館、アジアリンク
出品作品数
27点
カタログ
『オーストラリア現代工芸3人展:未知のかたちを求めて』/28.0×22.5cm/23頁
編集:金子賢治、木田拓也、冨田康子(東京国立近代美術館)/発行:東京国立近代美術館
所収論文:「序文」ジャニス・ラリー
巡回先
東京国立近代美術館工芸館

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