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展覧会知られざる西アフリカの美術

知られざる西アフリカの美術

 今まで日本で開催されてきたアフリカ美術の展覧会は、木彫刻やテキスタイルなどジャンルの限られたものがほとんどで、また、対象も「アフリカ」という漠然としたイメージのみによっているものが多かったといえる。本展は、まず対象を西アフリカという美術史的にもっとも多彩である地域に限った上で、その美術活動の歴史を古代から近代まで約2000年に渡り見ることができる、日本ではじめての展覧会であった。これは西アフリカの美術だけでなく文化や歴史、政治に関する専門家の協力があってはじめて可能になるが、今回Stiftung Vergessene Kulturgüter(SVK:忘れられた文化財財団)の全面的な学術協力により、日本だけでなく世界でも注目される展覧会の開催が実現することとなった。また、西アフリカの美術の古典的作品は、アフリカ諸国との所有権争いを引き起こしかねないとして、西欧でも展示が難しい分野となっているが、この展覧会についてはナイジェリア政府からも協力を得られ、今まで表に出ることのできなかったイフェやノクの国宝級の作品が展示されたにも関わらず、アフリカ美術への関心の低さを反映して、入場者総数が目標値を下回ったことは残念であった。

会期
4月4日―5月11日(33日間)
入場者数
9,831人(1日平均298人)
出品作品数
218点
カタログ
『知られざる西アフリカの美術』/30.0×22.7cm/207頁
編集:ガーデナ香子(アプトインターナショナル)、エルケ・ヴァヘンドルフ、ハンス・キュプラー(SVK)/デザイン:與語秀樹/発行:アプトインターナショナル
所収論文:「アフリカ美術における作品と創造性」ティル・フェルスター、「西アフリカおよび中部アフリカの織物文化」シルヴィア・ドルツ、「アカン族の黄金とその芸術」バルバラ・ルッシュ、「アカン族の錘(ゴールドウェイト)」バルバラ・ルッシュ、「イフェの美術」アルマン・デュシャトー、「ベニン王国の宮廷芸術」アルマン・デュシャトー、「ノク文化の美術」フランソワ・ネイト、「アフリカの美術品の制作年代特定に関して」SVK:忘れられた文化財財団
巡回先
足利市立美術館、高松市美術館、大分市美術館、いわき市立美術館

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