フランス絵画の巨匠たち −−ボストン美術館秘蔵展−−

 1876年7月4日、アメリカ独立百年祭に開館したボストン美術館は、以来アメリカの三大美術館の一つとして、100余年の歴史と伝統を誇っている。岡倉天心が関わった優れた東洋美術のコレクションは日本にもよく知られているが、西洋美術のコレクションにおいても多彩で豊富な傑作の数々によって世界的に有名である。そのうちフランス絵画のコレクションは約600点に達し、これらの作品群は質的に高いレベルのものであるばかりでなく19世紀の重要な画家の多くを網羅し、美術における様々な傾向を代表することにより、その奥行と広がりを見せている。

 今回の展覧会のために選ばれたのは、コローからブラックに至る34人の芸術家の作品69点である。その選定にあたっては、バルビゾン派に始まり、印象派、後期印象派、ナビ派、野獣派、立体派に至る19世紀フランス絵画の新しい傾向と、これと平行しながら常にその背後に底流していたアカデミックな作風を堅持したいわゆる官学派の作品があわせて出品され、フランス絵画の動向が立体的に把握されるように配慮された。

 ボストン美術館が同館の改修及び新築工事を機に、米国内と国外での巡廻展を計画したが、本展はその日本展ともいうべきものであった。日本になじみの深い画家たちの選りすぐった作品は、日本の多くの観賞者たちに深い感銘を与えた。

入場者数
総数 149,863(1日平均3,058人)
共催
ボストン美術館 読売テレビ放送 日本テレビ放送網 読売新聞大阪本社
後援
外務省 文化庁 アメリカ大使館 京都市 京都市教育委員会
出品目録
作者名 題名 制作年 材質 寸法(cm)
ジャン=バティスト=カミーユ・コロー ルクヴリエールの農家 1831 油彩・カンヴァス 47×70.3
フォンテーヌブローの森 1846 90.2×128.8
薄明 1848 50.3×37
ある男の肖像 c.1854-1855 34.1×23.5
ボーヴェー近郊の朝 1855-1865 36×41.5
花環を編む若い女 1866-1870 70.8×47
曲り道 1868-1870 62.5×48
ウジェーヌ・ドラクロワ ライオン狩り 1858 91.7×117.5
ナルシス=ヴィルジル・ディアズ・デ・ラ・ペニヤ 祭りに向かうジプシーたち c.1837 101×81.3
トルコ風庭園にて c.1864 36.7×28.2
森の中 1858 56.2×75.3

作者名 題名 制作年 材質 寸法(cm)
テオドール・ルソー 森の中の池 c.1850 油彩・カンヴァス 39.5×57.4
ジャン=フランソワ・ミレー 糸つむぎ c.1850 46.5×38.1
洗濯女 c.1850-1855 43.5×53.8
馬鈴薯植え 1861-1862 82.5×101.3
シェルブールの漁船 1871 24.7×33
コンスタンタン・トロワイヨン 罠にかかった狐 c.1855-1860 93.5×74
オノレ・ドーミエ 馬上の人 c.1855-1860 60.4×85.3
ギュスタヴ・クルーベ 森の中の池 1862 157×114
ウジェーヌ・フロマンタン 旗手 c.1860 59×89.3
フェリックス・ジーム ヴェネチアの帆船 c.1860 21.5×32.5
ウジェーヌ・ブータン サンジョルジョよりタ・マリア・デラ・サルーテを望む 1895 46.3×65.4
ルアーブルの湾:海を望んで c.1886 40×55
エドワール・マネ ヴィクトリーヌ・ムーラン 1862 42.9×43.7
アンリ・ファンタン=ラトゥール 皿に盛った桃 1862 18.1×32
化粧 1902 51.8×62.9
カミーユ・ピサロ ポントワーズ:冬のジソールへの道 1873 59.3×73.5
エネリーへの道 1874 52.3×81.5
エラニー:雪に映える朝日 1895 82.3×61.5
アルフレッド・シスレー マルリーの堰 1875-1877 46.5×61.8
ぶどうとクルミ 1876 38×55.4
サン=マメス:曇りの日 1883 54.8×74
クロード・モネ アルジャントゥーユの雪 1874-1875 55×73.8
トルーヴィルの海岸 1881 60.7×81.4
ジヴェルニーの積わら 1885 73×93.5
アンティーブの古砦 1888 66×82.5
ジヴェルニーの秋の野 c.1888 92×81.5
クルーズの狭谷 1889 65.5×81.3
クロード・モネ ルーアン大聖堂:日没 1894 油彩・カンヴァス 100×66.4
池のある庭と日本風の橋 1900 89×91.2
ピエール=オーギュスト・ルノワール シャトウのセーヌ河 1879 73.3×92.5
日傘をさした婦人 1874 47×56.2
アルジェリアの娘 1881 50.8×40.5
レスタック風景 1882 65.8×81
読書をする少女 1890-1891 41×33
ドミノ遊びをするガブリエルとココ 1905 52×46.2
ベルト・モリゾ 鉢の中の白い花 1885 46×55
エドガー・ドガ ある男の肖像 c.1865 55.4×45.5
ロンシャンの競争馬 c.1873-1875 34.1×41.8
美術館にて 1879-1880 91.8×68
ポール・セザンヌ 1873-1875 47×56.2
赤い肘かけ椅子のセザンヌ夫人 1877 72.5×56
静物:果物と水差し c.1890-1894 32.3×40.8
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック アトリエの女 1888 56×46.8
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ はたおり 1884 62×84
オーヴェールの家 1890 75.5×61.8
エドワール・ヴュイヤール 針仕事をする婦人 1895 油彩・板 32.3×37
アルベール・アンドレ お茶の時間 1917 油彩・カンヴァスに貼られた厚い紙 50.8×59.4
トマ・クテュール 白衣の女 c.1850 油彩・カンヴァス 46.3×37.6
守銭奴 1876-1877 81.2×65.3
リオン・レルミット 麦畑:昼の休憩 c.1886 53.2×77.5
ジュリアン・デュプレ がちょうの餌づけ 1881 81.5×65
ウィリアム=アドルフ・ブーグロー 兄弟愛(聖母子と聖ヨハネ) 1851 147×113.8

作者名 題名 制作年 材質 寸法(cm)
ジャン=レオン・ジェローム ムーア人の浴場 1870 50.8×40.8
オーギュスト・トゥールムーシュ 読み方のおさらい 1865 36.5×27.5
ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ ホメロス:叙事詩 1896 124.5×63.2
アンリ・マティス カルメリーナ 1903 81.3×59
アンドレ・ドラン 南仏風景 1927 50.4×60.8
ジョルジュ・ブラック 静物 1921 31×65

新聞雑誌関係記事
読売/11月6日〜12月14日(夕)(12回連載 原田平作、大沢寛三、柏木隆夫、潮江宏三、中村二柄、楢崎四郎、中島徳博、下山 肇、平野重光、池上忠治、山脇一夫、本江邦夫)、11月11日(安黒正流)、12日(夕)(安黒正流)、13日、12月7日(夕)(潮江宏三)
サンケイ/11月23日
朝日/12月12日(夕)
京都/12月15日(藤 慶之)
夕刊京都/12月15日
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