具象絵画の新たなる展開

 具象絵画は、一般に、抽象絵画と対比的に捉えられていて、保守的で何か古臭い傾向をあらわすものと考えられがちである。確かに、それは抽象絵画の反対語ではあるが、極めて漠然とした内容を意味し、そこに表現されている形象が、自然や現実の具体的心象を示しているというほどの意味である。この意味での具象絵画は、人間が古来試みてきたもので、抽象絵画によって急激かつ完全に洗い去られてしまうものではない。しかし、今日、具象絵画が世界的にみて厳しい試練を課されつつあることはまちがいあるまい。それは、大きくいえば、かつての自然主義的観照の態度を克服することを課題としている。具象絵画の途を新たに打開する方向は、或る特定の方法によるのではなくて、画家の個性に即して多様である。この展観はその苦闘のなかで自己の作風を形成するに至ったとおもわれる30名の作家を選び、その近作を陳列したものである。

会期
12月17日−1月30日(34日間)
入場者数
総数4,374人(1日平均129人)
出品目録
作者 題名 制作年
麻生三郎 家族 1959
死者 1961
人と雲 1962
胴体と頭と電球 1964
飯島一次 サンタ・マリア・デル・フィオーレ 1955
南海の教会 1956
唐招提寺 1958

作者 題名 制作年
飯島一次 武蔵深大寺 1964
糸園和三郎 流れの部分 1961
顔の列 1962
1963
牛島憲之 円いタンク 1957
冬日 1958
朽ちる船 1961
はね橋 1963
建物 1964
海老原喜之助 群馬出動 1961
ある日 1963
雨の日
夏の夕べ 1964
大沢昌助 青い像 1962
大きな黒い像 1963
立像 1964
岡鹿之助 望楼 1960
たき火 1963
献花 1964
礼拝堂 1965
岡鹿之助 群落 1965
荻 太郎 歴史 1964
1965
手品師
奥谷 博 トカゲと吹子 1964
雉子とサギ
卓上の枯木 1965
織田広喜 マジョリカ島の海水浴 1963
森の女たち 1965
田舎の橋
ブローニュの森の玉ころがし
香月泰男 飛鳩 1958
龍骨 1959
運ぶ人 1960
神農 1964
朝の川 1965
金田辰弘 1960
鳥の群れ 1964
ふくろう 1962
鳥のいる丘
円空仏 1965
彼末 宏 曲馬 1955
白い土地 1956
赤い工場
城跡 1957
静物 1960
北川民次 森の泉 1950
寺院の前の人々 1957
工場B 1961
哺育 1964
久保 守 青い画室 1961
花模様の椅子など 1962
ナイフのある静物 1963
階段のある部屋 1964
残響 1965
桑原正昭 コンカルノ 1962
作者 題名 制作年
桑原正昭 夕日のクロワジック港 1963
プロヴァンの街 1964
ひなびた港
佐野繁次郎 オヤと子 1957
とり 1960
少年 1961
1963
芝田米三 老いた山羊 1958
無限 1964
アビラへの道 1965
近岡善次郎 六地蔵 1962
龍神と子守 1963
白狐
そのえ地蔵
羽黒山鎮火牛 1964
鳥海青児 ピカドール 1958
ブラインドをおろす
石をかつぐ 1959
黄色い人
石だたみ 1962
中谷 泰 陶工 1953
炭坑 1956
春雪 1959
風車 1963
野見山暁治 廃坑 1951
パリ郊外 1953
ベルギー 1954
室内の人 1959
福沢一郎 投票 (黒人による連作から) 1965
悲しむ女 (〃)
影 (〃)
うごめく群れ (〃)
〃 (〃)
福本 章 靴下の裸婦 1962
樹間 1964
赤い壷の静物 1965
風景
松本 宏 群れ 1963
ナルシストI 1964
〃II
三岸節子 静物(金魚) 1950
静物(魚) 1956
飛ぶ鳥 1960
森 芳雄 砂と人 1963
街角(カイロにて)
1965
矢橋六郎 田園の早春 1960
田園の雪降り 1962
菜の花に囲まれた池
ギリシャの旅より 1963
山口 薫 雪山好日 1955
草原をとぶ翼 1962
ある都 1963
水門の裏と表 1965
脇田 和 鳥に話す 1953
断層の人と鳥 1956
飛転 1960
1964

新聞雑誌関係記事
京都 12.11、1.8
毎日 12.22、1.8(夕)(乾由明)
朝日 12.25(夕)
読売 12.31、1.25

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