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陶片はどんなコレクションと
つながるかな?

画家たち、動物園へ行く。

テキスト: 松山沙樹 京都国立近代美術館 学芸課専門:教育普及

京都国立近代美術館のほど近くにある京都市動物園は、1903(明治36)年に大正天皇御成婚を記念して開園しました。東京の恩賜上野動物園(1882年開園)に次ぐ、全国で2番目に歴史のある動物園です。

京都を中心に活躍した竹内栖鳳や山口華楊らの日本画家や洋画家の須田国太郎は、京都市動物園にたびたび足を運んで動物を写生していました。須田国太郎の《動物園》は、まさに京都市動物園での様子を捉えた一枚です。また山口華楊は動物園で豹を目にし、その「身のこなしのしなやかさ、そして餌に近づいていく時の歩く姿がよかった」と、作品のモチーフとして選びました。彼は「正面から、横から、斜めから、さまざまな角度から動き回る動物を相手にデッサンを重ねた。このようにして見るごとに、上から見下ろした位置にこそ、豹の特徴がよく出るように思われた。」とも述べており、《黒豹》(1954年、個人蔵)の制作に向けて描いたと思われる大下絵が、当館のコレクションに入っています。

出典:『絵がかきたうて』日本経済新聞、昭和59年

つながる京近美コレクション

どんな陶片とつながるかな?

ABCコレクション・データベース vol.1 石黒宗麿陶片集

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