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陶片 No.14

陶片からなにがみえるかな?

チョーク_ノ_ハシリ

テキスト:中村裕太

石黒は目新しい技術にも貪欲だった。京都市試験場は上絵の顔料にふのりを混ぜて乾燥させ、固めて棒状にした「上絵チョーク」を開発した。石黒はそのチョークで壺や大皿にバレーの踊り子やバラの花などを勢いよく描いている。清水卯一によると、石黒は一度もバレーの公演をみたことがないという。石黒のスケッチは、コンテを使って描いたものが多い。スケッチブックにコンテで描いていくように、器に描くことのできる上絵チョークの特性に惹きつけられたのだろう。この陶片は、何を描いているのかは分からないが、チョークが走っているのは分かる。《チョーク絵色釉皿》は、掛け分けされた釉薬の上に八橋を架けたようなチョークの模様が描かれている。

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石黒宗麿《チョーク絵色絵皿》
石黒宗麿《チョーク絵色絵皿》1950-59年頃、京都国立近代美術館所蔵

ABCコレクション・データベース vol.1 石黒宗麿陶片集

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