京都国立近代美術館

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

140 ブリンキー・パレルモ《四方位 I》

ボイス(no. 142)の愛弟子として知られる。ロシアのスプレマティズムにも傾倒し、1960年代から幾何学的な構成を探究した。金属の支持体に描く「金属絵画」は、1972年から1977年の早すぎる死までに約25点が制作された。その多くが4枚組であり、本作もその一つである。発色のよい薄いアルミニウムには絵具を何層にも塗った跡があり、各パネルの上下も帯状に塗り分けられている。パレルモは、一枚のパネル内の色の組み合わせ、およびパネルとパネルの組み合わせを飽くことなく探究した。配色を決定するのは視覚的体験であり、空間的な配置も重視されていた。

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