京都国立近代美術館

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

120  ロバート・ラウシェンバーグ《アマガエル》

ポップ・アートの先駆者の一人。「結合、組み合わせ」を意味する〈コンバイン〉シリーズで知られる。日用品やラジオといった廃品や、新聞、広告の切り抜きなど、大衆文化のイメージを伝える現実のオブジェが、絵画的な激しい筆致と結合される。本作でも、鷲、交通標識、自由の女神像など身近なモチーフがシルクスクリーンで転写され、色彩が塗り重ねられている。1964年にラウシェンバーグは、ヴェネツィア・ビエンナーレでアメリカ人初のグランプリを受賞した。これは、現代美術の中心がヨーロッパからアメリカに移ったことを示す象徴的な出来事となった。

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