京都国立近代美術館

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

102  K・O・ゲッツ(カール・オットー・ゲッツ)《1955年3月6日の絵画》

ドイツのアンフォルメルを代表する画家。1949年にドイツで唯一「コブラ」(ヨーロッパを舞台に始原的な絵画を探究した国際的なグループ)に参加し、1952年にはシュルツェ(no. 103)を含む4人グループ「クヴァドリガ(4頭立ての馬車の意)」を結成した。ゲッツは、下塗りした地が乾く前に絵具を載せ、様々な画具や身体の勢いを活かして描くダイナミックな絵画様式を開拓した。偶然の効果に満ちた動的な描法には、シュルレアリスムやポロック(no. 99)の影響があるが、色彩を限定して黒とのコントラストを生かした点に独自の境地を示す。

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