京都国立近代美術館

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

096 マックス・エルンスト《喜劇の誕生》

シュルレアリスムの代表的作家。ケルン近郊のブリュールに生まれ、ボン大学で哲学、心理学、美術史を学びながら絵画を独学した。1919年頃からアルプ(no. 100)とともにケルン・ダダを牽引し、1921年頃からパリに移りシュルレアリスム運動に胎動期から参加した。プリミティヴ美術の熱心なコレクターであり、本作に描かれた頭部の造形にはオセアニアやアフリカ美術の影響がうかがえる。また、エルンストは青年期にジークムント・フロイトやフリードリヒ・ニーチェの著作に親しんでおり、本作のタイトルはニーチェの『悲劇の誕生』に由来している。

ページトップへ戻る