京都国立近代美術館

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

056 カジミール・マレーヴィチ《スプレムス 38番》

ロシア・アヴァンギャルドの代表的作家。初期にはロシアの民俗芸術に関心を示しつつ、キュビスムやイタリア未来派から大いに学んだ。1913年頃から独自の表現を追究し、1915年にスプレマティズム(絶対主義)を提唱した。目に見える現実の世界を離れ、幾何学的形態による絶対的な抽象を突き詰めたスプレマティズムは、クリューン(no. 57)やエクステル(no. 54)をはじめ多くの後進の芸術家に影響を与えた。マレーヴィチは、1915年から1922年の間に制作した自身のスプレマティズム絵画に「スプレムス」というシリーズ名を付けた。ただし振られた番号の詳細は分かっていない。

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