京都国立近代美術館

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

053 ミハイル・ラリオーノフ《レイヨニスムによるソーセージと鯖》

ロシア・アヴァンギャルドの代表的作家。1911年から1914年頃にかけて、公私にわたるパートナーであるゴンチャローワ(no. 55)とともに、レイヨニスム(光線主義)の創始と実践に取り組んだ。レイヨニスムは、キュビスム、イタリア未来派、オルフィスムから影響を受けており、空間を様々な事物から発する反射光の交錯として捉えた。本作では、放射状あるいは交差する線が、魚とソーセージを描出している。レイヨニスム絵画の中には、線描が激しく交錯してほとんどモチーフが見出せないものもあり、それらは20世紀初頭の抽象絵画の先駆的仕事として評価される。

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