京都国立近代美術館

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

001 オットー・ディクス《ヨーゼフ・ハウプリヒ博士の肖像》
002 アンディ・ウォーホル《ペーター・ルートヴィヒの肖像》

ルートヴィヒ美術館の設立は、1976年、ルートヴィヒ夫妻(ペーター:1925-1996/イレーネ:1927-2010)が約350点の作品をケルン市に寄贈したことに遡る。このとき寄贈されたポップ・アートやロシア・アヴァンギャルドを皮切りに、その後も夫妻は、ピカソや同時代の美術作品を中心に寄贈し続けた。一方、表現主義や新即物主義などのドイツ近代絵画は、ケルンの弁護士、ヨーゼフ・ハウプリヒ(1889-1961)に由来する。ナチズムが台頭し、近代美術が迫害を受けた後も収集し続けたハウプリヒは、戦禍から守り抜いた作品を、1946年にケルン市に寄贈した。寄贈された作品はすぐに公開され、若きペーター・ルートヴィヒもこれに感銘を受けたという。ヴァルラフ=リヒャルツ美術館に収蔵されたハウプリヒのコレクションのうち、1900年以降の作品がルートヴィヒ美術館に移管され、両コレクターの作品が歴史的に接続された。

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