京都国立近代美術館京都国立近代美術館 京都国立近代美術館 京都国立近代美術館

MENU
Scroll

Warning: Invalid argument supplied for foreach() in /home/momak/www/wp-content/themes/momak/assets/inc/header.php on line 96

開館状況  ─  

お知らせEvents & News

ゴッホ展関連展示「森村泰昌、ゴッホの部屋を訪れる」

お知らせ

ゴッホ展関連展示「森村泰昌、ゴッホの部屋を訪れる」

森村泰昌《自画像の美術史(ゴッホの部屋を訪れる)》2016年 カラー写真 作家蔵 courtesy of the artist and Yoshiko Isshiki Office, Tokyo
森村泰昌《自画像の美術史(ゴッホの部屋を訪れる)》
2016年 カラー写真 作家蔵
courtesy of the artist and Yoshiko Isshiki Office, Tokyo

 「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」にあわせて、大阪を拠点に活躍する現代美術家・森村泰昌がファン・ゴッホの《寝室》にちなんで制作した関連作品をご紹介します。森村泰昌は、自らの身体を使って西洋名画や著名人に扮した写真による自画像シリーズで知られています。森村が美術界から一躍耳目を集める契機となったのが、1985年ファン・ゴッホに扮した《肖像 (ゴッホ)》です。森村の自画像は、モナ・リザやベラスケス、レンブラント、フリーダ・カーロ、ウォーホールなど西洋美術史における数々の名画のほか、マリリン・モンローや三島由紀夫、チャップリンなど著名俳優や歴史上人物へとモデルの幅を広げてきました。性差と人種を問わず変幻自在に、ユーモアをまじえて演じきる数々の作品は、国内外で高い評価と圧倒的な人気を得ています。
 ゴッホがアルル時代を過ごした部屋を描いた《寝室》にもとづき、ほぼ実寸大に作られたレプリカ「ゴッホの部屋」は、2016年の個展で発表された《自画像の美術史》シリーズの映画の撮影セットとして用いられました。森村によるファン・ゴッホ像は、自分を見つめ続けた画家の苦悩にせまりながらも、芸術家像そのものが物語化され大衆化されていく過程を鋭く突いたものとなっています。ファン・ゴッホをめぐる日本人の夢の余韻に浸りつつ、森村にならってファン・ゴッホ気分を体験してみてはいかがでしょう。

会期

2018年1月19日(金)〜3月4日(日)

会場

京都国立近代美術館 4階コレクションギャラリー
*コレクション展の観覧券でご覧いただけます。

主催

京都国立近代美術館

開館時間

午前9時30分〜午後5時
ただし金曜日、土曜日は午後8時まで開館
*ただし1月19日(金)は午後5時閉館
*入館は閉館の30分前まで

休館日

毎週月曜日
(ただし、2月12日(月・休)は開館し、2月13日(火)は閉館)

「ゴッホの部屋」について

森村泰昌

 絵を見るだけではなく、絵の中に入ってみたい。誰しも一度は、そんな空想、してみたことがあるのではないでしょうか。
 私は、「絵の中に入ってみたい」という想いを、もう30年以上も持ち続け、それを実際に芸術というジャンルで実現してきた芸術家です。

 今回御覧いただく「ゴッホの部屋」、これは2年ばかり前(2016年)に制作したのですが、この部屋自体が作品なのではありません。この部屋を使って、映画と写真の作品を作ったのです。ですからこれは、一般的に言う、映画や写真撮影のためのセットです。このセットの中に、私はゴッホに扮して入り込み、演技したり、ポーズをとったりして、いくつかの作品を作りました。(そのとき作った写真作品、「自画像の美術史(ゴッホの部屋を訪れる)」も展示しているので、あわせて御覧ください。

 実際に「ゴッホの部屋」を作ると、いろいろなことがわかります。たとえば、絵と同じようなサイズ感にしようと思うと、ベッドをやたら大きく作らないといけない。あるいは、 ゴッホ風の床を表現するには、床板の筋目をヒモで表現するとピッタリだ、とか。
 これらは、私がひとりで発見したことではなく、チーム・モリムラのみんなが、ああだこうだと試行錯誤しながら発見したことなんですが、このように苦労して部屋を作っていくうちに、知らぬ間にみんなで、ゴッホの絵の中に入ってしまっているんですね。

 ゴッホ自身が描いた部屋の壁には、絵が数点掛かっています。それで、私の「ゴッホの部屋」にも3点の絵を掛けました。それらはいずれも、かつて私が作った、ゴッホの絵をテーマにしたセルフポートレイトの写真作品に置きかえています。

 ゴッホの描いた部屋の絵と、チーム・モリムラが制作したセット、「ゴッホの部屋」を見較べているうちに、あなたもゴッホの絵に入ってしまったかのような気分になるかもしれません。
 誰でも絵の中に入っていける。そして絵の中に入れたら、絵の世界がぐっと身近に感じられ、他人事ではなくなってくる。私は、ずっとそう信じています。

森村泰昌
1951年大阪市生まれ。京都市立芸術大学美術学部卒業、専攻科修了。
1985年、ゴッホの自画像に扮するセルフポートレイト写真を制作。以降、今日に至るまで、一貫して「自画像的作品」をテーマに作品を作り続ける。
1989年、ヴェネツィア・ビエンナーレ/アペルト88に選出され、以降国内外で展覧会を開催する。主な国内での個展に、「空想美術館/絵画になった私」(東京都現代美術館・京都国立近代美術館、1998)、「なにものかへのレクイエム/戦場の頂上の芸術」(東京都写真美術館他、2010)、「自画像の美術史:「私」と「わたし」が出会うとき」(国立国際美術館、プーシキン美術館、2016-17)など。文筆の仕事も多く、近著に『森村泰昌/全女優』『まねぶ美術史』『自画像の告白』など。
2006年京都府文化功労賞、2007年度芸術選奨文部科学大臣賞、2011年に第52回毎日芸術賞、日本写真協会賞、第24 回京都美術文化賞を授賞。2011年紫綬褒章を受章。

このページの先頭へ