NFAJ 所蔵作品選集 MoMAK Films 2020
人間国宝 森口邦彦 友禅/デザイン―交差する自由へのまなざし 関連上映
映画にみるパリの光と闇
2020年11月28日(土)・29日(日)
19世紀以降、数多くの芸術家を魅了し、さまざまな才能を開花させてきたフランスの首都パリ。 本上映では開催中の企画展「人間国宝 森口邦彦」にあわせて、森口氏が約3年間をすごしたパリを舞台に繰り広げられる2作品をご紹介します。フランスを代表する映画監督ジャン・ルノワールによる『牝犬』では日曜画家ルグラン、そしてフォン・ボルヴァリー監督の代表作『別れの曲』では作曲家ショパン、それぞれの恋模様と人生が描かれています。
コレクション展で展示中の印象派画家オーギュスト・ルノワールの作品とあわせて、映画と美術による親子共演もお楽しみください。
料金 |
1プログラム 520円(オンライン事前予約制のみ) ※中学生以下無料 ※心身に障がいのある方と付添者1名は無料(要証明)。 ※当日に限り、本券でコレクション展もご覧いただけます。 |
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定員 |
先着30席 新型コロナウイルス感染予防・感染拡大防止のため、 MoMAK Filmsではお客様に安心して映画を鑑賞していただけるよう実施形態・入場券の販売方法を変更します。 MoMAK Films にご参加の皆様へのお願い(PDF) |
会場 |
京都国立近代美術館 1階講堂 ※会場内での飲食はご遠慮ください。 |
パンフレット |
パンフレット (PDF) |
11.28
sat. 14:00-15:35
経理係でお人好しの中年男・モーリスは、ある夜、道端で男に殴られている若い女リュリュを助けて恋に落ちる。妻と不仲で絵を描く以外趣味もなかったモーリスはリュリュに入れあげるが、リュリュには情夫デデがおり、二人はモーリスを金づるにする。それと気づかぬモーリスはますますリュリュに夢中になり、会社の金にも手を出す深みにはまっていく…。
ルノワールが本格的にトーキーに取り組んだ作品で、奥行きのある構図と見事な移動撮影、同時録音を活かし、パリのアパルトマンに暮らす人物たちの日常生活の中の感情の機微と、男女の情愛をリアルに描いた。夜の街を歩きながら主人公が若い女に惚れていくシーンをはじめ、主人公の家庭とその窓の向こうにみえる幸せな家族との対比、男女の修羅場を迎えた部屋の外で市民たちが長閑に唄を歌う対位法など、演出の妙味をじっくり堪能できる。
監督・脚本 | ジャン・ルノワール |
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脚本 | アンドレ・ジラール |
原作 | ジョルジュ・ド・ラ・フシャルディエール |
撮影 | テオドール・スパークール |
美術 | ガブリエル・スコニャナミロ |
出演 | ミシェル・シモン、ジャニー・マレーズ、ジョルジュ・フラマン、マグドレーヌ・ベリュベ |
11.29
sun. 14:00-15:24
1830年、ロシアからの独立運動が高まる故郷ポーランドを離れ、パリで留学生活を送る若き作曲家フランソワ・ショパンの恋と芸術に焦点をあてた音楽映画。ショパンの伝記から自由な翻案がされているが、本作は日本で人気を博し、主題曲「練習曲 作品10 第3番 ホ長調」は「別れの曲」として知られることになった。ヴィリ・フォルスト主演の『モナリザの失踪』『維納の花嫁』(共に1931)などの音楽映画を演出したゲザ・フォン・ボルヴァリーが監督し、ルネ・クレールの『巴里祭』(1932)『最後の億万長者』(1934)で助監督を務めたアルベール・ヴァランタンが総指揮をしている。若きショパンには、後に『美しき小さな浜辺』(1948、イヴ・アレグレ)『男の争い』(1955、ジュールス・ダッシン)『熱狂はエル・パオに達す』(1959、ルイス・ブニュエル)などで渋い味をみせるジャン・セルヴェが扮した。
監督 | ゲザ・フォン・ボルヴァリー |
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脚本 | エルンスト・マリシュカ |
台詞 | ジャック・ナタンソン |
撮影 | ヴェルナー・ブランデス |
美術 | エミール・ハスラー |
音楽 | フレデリック・ショパン |
出演 | ジャン・セルヴェ、ジャニーヌ・クリスパン、カトリーヌ・フォントネ、リュシエンヌ・ル・マルシャン |