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これまでの上映作品Past MoMAK Films

MoMAK Films

NFC所蔵作品選集 MoMAK Films
 日本におけるチェコ文化年2017 チェコ映画の全貌
 12月1日(金)・2日(土)

 20世紀のチェコは、オーストリア=ハンガリー帝国下の時代(~1918)から、チェコスロヴァキア(第一共和国)時代、ナチス・ドイツによる占領と戦後の解放、社会主義共和国時代(1948~1992)、チェコ共和国時代(1993~現在)と、激動の歴史を歩んできました。そうした歴史的変遷の中にありながらもチェコの映画人たちは、同時代の先端的な文化を採り入れ、自由奔放な想像力や鋭い社会風刺に満ちた独創的な映画を作り続けてきました。彼らの独創性は、チェコ国立フィルムアーカイブの設立(1943)、映画産業の国有化(1945)、舞台芸術アカデミー映画テレビ学部(FAMU)の開設(1946)といった、映画を国民文化として大切に育もうとする動きにも支えられていました。1960年代に起こった「チェコ・ヌーヴェルヴァーグ」は、その最良の成果と言えるでしょう。
 MoMAK Filmsでは、東京国立近代美術館フィルムセンターから巡回するプログラムのうち、ヌーヴェルヴァーグ時代の4作品を上映します。

主催
京都国立近代美術館(MoMAK)
東京国立近代美術館フィルムセンター(NFC)
チェコ国立フィルムアーカイブ
チェコセンター東京
チェコ国立フィルムセンターチェコセンター東京

会場情報と料金については、こちら
12月1日(金)18:00-19:07 (開場:17:30)
*当日17:00より、1階インフォメーションにて整理番号つき入場券を販売します。
夜のダイヤモンド -Démanty noci- 1964年 (バランドフ撮影所)
(67分・DCP・白黒・日本語字幕付)
「夜のダイヤモンド」 Photo courtesy National Film Archive
「夜のダイヤモンド」 Photo courtesy National Film Archive
 「チェコ・ヌーヴェルヴァーグの恐るべき子供」と評されるニェメツの代表作の一つ。収容所へ向かう列車を脱走した二人の少年(ヤンスキー、クムベラ)。飢えや疲労と闘いながら歩き続ける彼らを、ドイツ人の老人たちから成る自警団の猟銃が狙う。回想や幻想のシーンを繰り返し挿入する手法が、少年たちの絶望的な不安と恐怖を描き出す。
監督・脚本 ヤン・ニェメツ
脚本 アルノシュト・ルスティグ
撮影 ヤロスラフ・クチェラ
美術 オルドジヒ・ボサーク
音楽 フランティシェク・チェルニー
出演 ラジスラフ・ヤンスキー、アントニーン・クムベラ、イルゼ・ビショフォヴァー、ヤン・ジーハ、イヴァン・アスィチュ、アウグスト・ビショフ、ヨゼフ・コグル
12月2日(土)14:00-15:33(開場:13:30)
*当日13:00より、1階インフォメーションにて当日分のすべての作品の整理番号つき入場券を販売します。
厳重に監視された列車 -Ostře sledované vlaky- 1966年(バランドフ撮影所)
(93分・DCP・白黒・日本語字幕付)
「厳重に監視された列車」Photo courtesy National Film Archive
「厳重に監視された列車」Photo courtesy National Film Archive
 イジー・メンツルの衝撃的な長篇デビュー作。第二次大戦期、ドイツ保護領となったチェコスロヴァキアの村で見習い駅員として働くミロシュ(ネツカーシュ)は、恋人との性交渉を完遂できない自分に絶望し、自殺を試みる…。「男」になれない少年の葛藤を通して、それを強いる社会のいびつさが浮かび上がる。多用される夜や静寂の場面が、鮮烈なラストを一層際立たせる。
監督・脚本・出演 イジー・メンツル
原作・脚本 ボフミル・フラバル
撮影 ヤロミール・ショフル
美術 オルドジヒ・ボサーク
音楽 イジー・シュスト
出演 ヴァーツラフ・ネツカーシュ、イトカ・ベンドヴァー、ヨゼフ・ソムル、ヴラジミール・ヴァレンタ、リブシェ・ハヴェルコヴァー
12月2日(土)16:00-17:10(開場:15:45)
*当日13:00より、1階インフォメーションにて当日分のすべての作品の整理番号つき入場券を販売します。
鳩 -Holubice- 1960年 (バランドフ撮影所)
(70分・DCP・白黒・日本語字幕付)
「鳩」Photo courtesy National Film Archive
「鳩」Photo courtesy National Film Archive
 バルト海に浮かぶ西独領の島でレース鳩の帰りを待つ少女(イルマノヴォヴァー)。だが彼女の鳩はプラハにいた。鳩を撃って負傷させた車椅子の少年(スミチェク)と、その鳩を拾った芸術家(イルマノフ)が、心を通わせ始める…。ヴラーチルの長篇劇映画デビュー作で、チェコ・ヌーヴェルヴァーグの嚆矢とされる作品。象徴主義的なイメージと構築された映像美が観る者の心を強く打つ。
監督・脚本 フランチシェク・ヴラーチル
原作 オタカル・キルシュネル
撮影 ヤン・チュジーク
美術 オルドジヒ・ボサーク
音楽 ズデニェク・リシュカ
出演 カテジナ・イルマノヴォヴァー、カレル・スミチェク、ヴァーツラフ・イルマノフ、ハンス・ペーター・ラインケ、グスタフ・ピッチェル
12月2日(土)18:00-19:13(開場:17:30)
*当日13:00より、1階インフォメーションにて当日分のすべての作品の整理番号つき入場券を販売します。
火事だよ!カワイ子ちゃん -Hoří, má panenko- 1967年
(バランドフ撮影所=カルロ・ポンティ・チネマトグラフィカ)
(73分・DCP・カラー・日本語字幕付)
「火事だよ!カワイ子ちゃん」Photo courtesy National Film Archive
「火事だよ!カワイ子ちゃん」Photo courtesy National Film Archive
 チェコ・ヌーヴァルヴァーグを代表する破壊的コメディ。地方の町の消防署が主催するダンスパーティーを舞台に、予定されていた催しが、勘違いや嘘などによってことごとく実行不可能となり、秩序が転覆していく。ギャグが止めどなく有機的に連鎖するさまは絶品。「プラハの春」に対する軍事介入・弾圧の流れに伴い、本作は「永久上映禁止」となり、フォルマンのチェコスロヴァキア時代の最後の作品となった。
監督・脚本 ミロシュ・フォルマン
脚本 ヤロスラフ・パポウシェク、イヴァン・パッセル
撮影 ミロスラフ・オンドジーチェク
美術 カレル・チェルニー
音楽 カレル・マレシュ
出演 ヤン・ヴォストゥルチル、ヨゼフ・シェバーネク、フランチシェク・デベルカ
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