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MoMAK Films

NFC所蔵作品選集 MoMAK Films
 ニュース映画を中心に見る戦時期日本の実像と虚像
 10月24日(土)、25日(日)

 戦後70年の締めくくりに、戦時期の貴重なニュース映画の数々と、当時の戦争報道と関わりをもつ2本の劇映画を組み合わせたプログラムをお届けする。当初、大手新聞各社の販促活動の一環にすぎなかったニュース映画は、とりわけ1937年の日中戦争勃発とそれに伴う報道の過熱を機に未曾有の活況を呈した。国策に従順でプロパガンダ色も強いことが前提だが、当時の日本人の生活ぶりや世相を浮き彫りにするような細部も見逃せない。

会場情報と料金については、こちら
10月24日(土)14:00-14:50
『聯合コドモのニュース』(聯合映画社)
(計31分・16mm・白黒)
第二輯「天氣豫報の出来るまで」「ワン君とチイちゃん 動物の友愛」ほか(1938)
第三輯「われらの陸軍」「可愛い紙芝居」ほか(1938)
第七輯「音の不思議」「少年警官が生れました 大阪」ほか(1938)
聯合コドモのニュース
 ニュース映画隆盛の時代に、子どもを対象とするニュース映画も登場、前線での戦闘や戦局報道に重きを置く一般向けと違い、教育的な色合いも濃厚に銃後を話題にする。村岡花子の穏やかなナレーションが印象的な『聯合コドモのニュース』からは戦時下日本の多様な価値観が読み取れる。

※『聯合コドモのニュース』の上映開始前に企画担当者がプログラムの見どころを解説します。
講師=北小路隆志(京都造形芸術大学准教授)

10月24日(土)15:10-16:24
『チョコレートと兵隊』 1938年(東宝東京)
(74分・35mm・白黒)
チョコレートと兵隊
 「前線」と「銃後」の強固な連帯を示す話題は、ニュース映画で盛んに取り上げられ、「前線」の兵士らが「銃後」からの慰問袋を喜色満面で受け取る光景がその典型であった。そんな慰問袋をめぐる新聞報道を契機に作られた本作は、その自然で飾り気のない出来ばえをフランク・キャプラが賞賛したエピソードでも広く知られる。
監督佐藤武
原作小林勝
脚本石川秋子
撮影吉野馨治
美術吉松英海
音楽伊藤昇
出演藤原釜足、澤村貞子、霧立のぼる、髙峰秀子、汐見洋、横山運平、小髙まさる
10月25日(日)14:00-14:35
『朝日世界ニュース』(朝日新聞社)
(計35分・16mm・白黒)
No. 148「落下傘遂に開かず 低空落下試験の犠牲(東京・洲崎)」ほか(1936)
No. 193「上海戦線」ほか(1937)
No. 227「古今の傑作目も綾に戦争美術展開幕(東京)」ほか(1938)
No. 261「無敵陸軍の精華 戦車隊大行進(東京)」ほか(1939)
朝日世界ニュース
 日中戦争は、報道各社がしのぎを削る戦場でもあり、折しもトーキー化を成し遂げたばかりのニュース映画もそれに参戦する。このプログラムでは、NFC所蔵フィルムのなかでも充実したコレクションを誇る「朝日世界ニュース」を例に、一面記事的な大事件から日常生活の些末な話題までを網羅するニュース映画独特の魅力に迫る。
10月25日(日)14:50-16:56
『西住戰車長傳』 1940年(松竹大船)
(126分・35mm・白黒)
西住戰車長傳
 日中戦争における西住小次郎中尉の華々しい活躍を描いた、いわゆる「軍神」ものの一つ。前年の『暖流』で大船調に新風を吹き込んだ吉村公三郎は、一転戦記物に携わることとなったが、これは松竹を退社する島津保次郎に代わって『暖流』を監督するための交換条件だったと自ら述懐している。アメリカ議会図書館からの返還映画。
監督吉村公三郎
原作菊池寛
脚本野田高梧
撮影生方敏夫
美術脇田世根一、浜田辰雄
音楽前田璣
出演上原謙、佐分利信、桑野通子、近衛敏明、兒玉一郎、西村青兒、河原侃二
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