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2011年12月10日(土)・11日(日)
NFC所蔵作品選集
MoMAK Films @ home: 日本アニメーション映画
2011年12月10日(土)・11日(日)
現在は国際的評価も高い日本アニメーション映画の原点ともいうべき、1930年代から1960年代初頭までの作品を上映。京都とも縁が深い政岡憲三、瀬尾光世といった、日本アニメーション映画の水準を大きく飛躍させた作家たちの初期作品や、漫画家横山隆一が自ら設立したアニメーションスタジオ「おとぎプロ」の仕事を軸に、戦前・戦後の多彩な作品を交えて、日本アニメーション映画の歴史を振り返る。アニメーター時代の市川崑、高名な映画評論家・岩崎昶、驚異のアマチュア映画作家荻野茂二の作品にも注目されたい。
- 12月10日(土) 14:00-15:06 ※以下5作品上映
- セルを導入し、日本アニメの近代化に貢献した政岡憲三。政岡の原点ともいうべき京都時代の作品とともに、のちに手塚治虫と漫画「新宝島」を送り出す酒井七馬がアニメーターとして参加した『忍術火の玉小僧江戸の巻』を上映し、初期アニメと京都との関わりを紹介する。併せて、政岡門下の瀬尾光世と熊川正雄の代表作を上映。『アリチャン』はマルチプレーン撮影を駆使して作られた作品で、『魔法のペン』は戦災孤児の夢を抒情的に描いた、終戦直後の作品である。
- 『難船ス物語 第壱篇 猿ヶ嶋』 1930年
- 24分・18fps・35mm・白黒・無声
- 『茶釜音頭』 1934年
- 10分・35mm・白黒
監督・脚本 | 政岡憲三 |
原作 | 榎本三郎 |
作画 | 熊川正雄、桑田良太郎、川島正義 |
撮影 | 原田誠一 |
- 『忍術 火の玉小僧 江戸の巻』 1935年
- 10分・35mm・白黒
監督・作画 | 田中與志 |
作画 | 舟木俊一、永久博郎、酒井七馬ほか |
音楽 | 白木義信 |
- 『アリチャン』1941年
- 11分・35mm・白黒・部分
- 『魔法のペン』1946年
- 11分・16mm・白黒
監督 | 熊川政雄 |
原作・脚本 | 寿々喜多呂九平 |
撮影 | 山口別弘 |
動画 | 宇野一路、浜江蓉 |
- 15:20-16:29 ※以下5作品上映
- 陸軍省新聞班の委託による宣伝映画『漫画の列国陸軍』から、童謡歌手平井英子の歌った女子小学生の生活を、歌詞のまま漫画映画に構成した『茶目子の一日』(デジタル復元版)、アメリカの名キャラクターを使った小型映画作家荻野茂二の『FELIXノ迷探偵』、歯科医でありながら本格的な影絵映画を制作した荒井和五郎の『お蝶夫人の幻想』、のちに日本初の長篇アニメ『白蛇伝』を世に送り出す藪下泰司の『うかれバイオリン』まで、国産アニメの多彩な成果を紹介する。
- 『漫画の列国陸軍』 1932年
- 28分・35mm ・白黒・無声・不完全
- 『茶目子の一日』 1931年
- 7分・35mm・白黒
- 『FELIX ノ迷探偵』 1932年
- 9分・16fps・35mm・白黒・無声
- 『お蝶夫人の幻想』 1940年
- 12分・35mm・白黒
- 『うかれバイオリン』 1955年
- 13分・35mm・カラー
監督・脚本 | 薮下泰司 |
撮影 |
高城秦策、石川光明 |
原画 | 大工原章、森康二、古沢日出夫 |
動画 | 市野正二、長沼寿美子、若松一、岡田弥生、内山孝 |
音楽 | 坂本良隆 |
- 12月11日(日) 14:00-15:10 ※以下6作品上映
- 東宝の前身であるP.C.L. とJ.O. で制作されたアニメとその関連作品を上映。それぞれP.C.L.漫画部(東京)、J.O.漫画部(京都)を牽引した大石郁雄、田中喜次の東西の雄の作品に加え、J.O.スタジオでアニメーターとして出発した市川崑の『新説カチカチ山』、J.O.代に先立って田中喜次が日本プロレタリア映画同盟(プロキノ)との同伴的活動の中で制作した影絵アニメ『煙突屋ペロー』、プロキノ同盟員だった岩崎昶、並木晋作が関わった『三匹の小熊さん』を上映する。
- 『煙突屋ペロー』 1930年
- 23分・16mm・白黒
- 『三匹の小熊さん』 1931年
- 13分・18fps・35mm・白黒・無声
監督 | 岩崎昶 |
原作 | 村山籌子 |
原画 | 村山知義 |
撮影 | 並木晋作 |
- 『動絵狐狸達引(うごきえこりのたてひき)』 1933年
- 11分・35mm・白黒
- 『オモチヤ箱シリーズ 第3 話 絵本1936年』 1934年
- 8分・35mm・白黒
- 『トーキーの話』 1936年
- 9分・35mm・白黒
- 『新説カチカチ山』 1936年
- 6分・35mm・白黒
- 15:25-16:57 ※以下4作品上映
- 「フクチャン」など、戦前期から第一線の漫画家として知られてきた横山隆一は、1955年鎌倉市におとぎプロを旗揚げ、戦後のアニメーション界に新風を送り込んだ。横山はあくまで趣味的に、手作りのアニメ製作を進めたいという考え方であったが、彼が「生まれつきの天才アニメーター」と呼ぶ鈴木伸一の加入とともにおとぎプロの活動は急速に発展する。ここでは、戦中の宣伝映画『フクチャンの潜水艦』とともに、おとぎプロの代表作3 本を上映する。
- 『フクチャンの潛水艦』 1944年
- 30分・35mm・白黒
監督 |
横山隆一、関屋五十二 |
撮影 | 持永只仁 |
脚本 | 滋野辰彦 |
動画 | 前田一 |
- 『ひょうたんすずめ』 1959年
- 55分・35mm・カラー
監督・原画 | 横山隆一 |
撮影 | 小松義孝、岡田英美子、大久保宏 |
動画 | 鈴木伸一、町山みつひろ、秦泉寺博、山本栄一ほか |
音楽 | 宅孝二 |
- 『ふくすけ』 1957年
- 18分・35mm・カラー
監督・原作・撮影 | 横山隆一 |
動画 | 町山充弘、鈴木伸一、前田一 |
音楽 | 服部良一 |
- 『プラス50000年』 1961年
- 9分・35mm・カラー
監督・構成・動画 | 鈴木伸一 |
動画 | 秦泉寺博、町山充弘、山田幸弘、斉藤博、滝口明治、壬生理 |
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