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展覧会映画をめぐる美術 ――マルセル・ブロータースから始める 
Reading Cinema, Finding Words: Art after Marcel Broodthaers

映画をめぐる美術
 ――マルセル・ブロータースから始める
  Reading Cinema, Finding Words: Art after Marcel Broodthaers



Estate Marcel Broodthaers
マルセル・ブロータース、
《近代美術館鷲部門 セクシォン・シネマ》
 にて (デュッセルドルフ、1971年)
Courtesy: Estate Marcel Broodthaers
Photo: Joachim Romero Frias

 詩人として出発したベルギー出身の芸術家マルセル・ブロータース(1924-1976)は、1964年頃から美術の領域に身を置き、言語とイメージの関係を扱ったオブジェや写真・短編映画の制作、また公開書簡や出版などの著述活動、さらに美術を取り巻く権威や制度を批判的に検証する虚構性に満ちたプロジェクトなど幅広い創作活動を展開し、戦後美術の転換期に大きな足跡を残しました。
 仮面を付けたブロータースが手にしている書物『映画の発明1832-1897』(ジョルジュ・サドゥール著、1946)が示すように、ブロータースにとって映画は重要な表現方法のひとつであり考察対象でした。特にブロータースが映画を「書く」ための方法として位置づけたことは、これまで「視る」ことへ主に意識を傾けてきた映像表現に対して「読む」という視点を改めて強調した、と言えるでしょう。時にユーモアを交えながら言語とイメージの関係を根源的に問うブロータースの実践は、後進の世代の美術家たちに大きな影響を与えて続けており、特に写真やヴィデオ、インスタレーションの手法を用いた表現が急増した1990年代以降の美術動向を理解する上でも、有効な手がかりとなるように思えます。
 主に1990年代後半以降、映像表現を手がける美術家たちに見出せるひとつの傾向として、映画の技術や理論、歴史に高い関心を持ち、過去の映画作品をさまざまな形で参照・解読するという創作手法が挙げられます。こうした傾向を視野に入れつつ、今回の展覧会では、ブロータースによる映画に関するテクストやプロジェクトを参照軸とし、そこから引き出される5つのテーマ――「Still / Moving」「音声と字幕」「アーカイヴ」「参照・引用」「映画のある場」――に即して、国際的に活躍する美術家13名のフィルム、写真、ヴィデオ、インスタレーション等の作品により、映画をめぐる美術家の多様な実践を紹介します。

出品作家
エリック・ボードレール Eric Baudelaire (1973- )
マルセル・ブロータース Marcel Broodthaers (1924-1976)
ドミニク・ゴンザレス=フォルステル Dominique Gonzalez-Foerster (1965-)
ピエール・ユイグ Pierre Huyghe (1962- )
アイザック・ジュリアン Isaac Julien (1960- )
アンリ・サラ Anri Sala (1974- )
シンディ・シャーマン Cindy Sherman (1954- )
ダヤニータ・シン Dayanita Singh (1961- )
田中功起 Koki Tanaka (1975- )
アナ・トーフ Ana Torfs (1963- )
やなぎみわ Miwa Yanagi (1967- )
ミン・ウォン Ming Wong (1971- )
アクラム・ザタリ Akram Zaatari (1966- )

会期
2013年9月7日(土)~ 10月27日(日)

開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※金曜日と9月7日(土)、10月26日(土)は午後8時まで開館
 (入館はいずれも閉館30分前まで)

休館日
毎週月曜日
 ※ただし9月16日、23日、10月14日は開館
   翌9月17日、24日、10月15日は休館

主催
京都国立近代美術館
東京国立近代美術館
京都新聞社

協賛
アサヒグループホールディングス株式会社
公益財団法人アサヒグループ芸術文化財団
京セラ株式会社
京都中央信用金庫
株式会社ワコールホールディングス

観覧料
  当日 前売り 団体(20名以上)
一 般 850 700 600
大学生 450 350 250
高校生以下 無料

※本料金でコレクション展もご覧いただけます。
※高校生以下および18歳未満、心身に障がいのある方と付添者1名は無料。
 (入館の際に証明できるものをご提示ください)

※前売券の主な取り扱い
 チケットぴあ (Pコード:765-775)
 ローソン   (Lコード:54579)
 ほか主要プレイガイド、コンビニエンスストアなどで販売予定
 ※前売券は、7月12日から9月6日までの期間限定販売
 ※本展覧会は2回目からは団体料金でご覧いただけます。
  チケットの半券をチケット売り場でご提示ください。

出品作品の上映時間について

下記の二作品は、上映スケジュールに合わせてご覧いただけます。

エリック・ボードレール
《重信房子、メイ、足立正生のアナバシス、そして映像のない27年間》 66分

田中功起
 《ひとつの詩を五人の詩人が書く(最初の試み)》 68分

上映スケジュール
①10:00- ②11:10- ③12:20- ④13:30- ⑤14:40- ⑥15:50-
夜間開館 ⑦17:00- ⑧18:10- ⑨19:20-(閉館時まで)
* ループ上映につき、時間が多少前後する場合があります。

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関連イベント

連続アーティスト・トーク
ドミニク・ゴンザレス=フォルステル氏、田中功起氏、アナ・トーフ氏(出品作家)
都合によりダヤニータ・シン氏のプログラム参加は中止となりました。
日時:9月7日(土)午後2時より午後3時30分まで
定員:先着70名
   (当日午後1時から1Fインフォメーションにて整理券を配布します)
   ※聴講無料(要観覧券)、逐次通訳あり
金曜夜の上映プログラム
日時:9月13日(金)午後7時より午後8時まで
   特集:田中功起
   9月27日(金)午後7時より午後8時まで
   特集:ドミニク・ゴンザレス=フォルステル
   10月11日(金)午後7時より午後8時30分まで
   特集:ミン・ウォン
会場:京都国立近代美術館1F講堂
定員:先着100名 要観覧券 
   (当日午後5時から1Fインフォメーションにて整理券を配布します)
   <詳細はこちら>
MoMAK Films 2013 [美術が読み解く映画たち]
日時:10月26日(土)・27日(日)午後2時より
会場:京都国立近代美術館1F講堂
定員:100名
<詳細はこちら>
PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015
オープンリサーチプログラム[レクチャー]
ドミニク・ゴンザレス=フォルステル
日時:9月6日(金)午後7時~午後8時(午後6時30分開場)
会場:京都府京都文化博物館 別館ホール
入場料:無料(申込不要)、定員100名
主催:京都国際現代芸術祭組織委員会、一般社団法人京都経済同友会、
   京都府、京都市
協力:京都国立近代美術館
後援:国際交流基金
問合せ:京都国際現代芸術祭組織委員会事務局(PARASOPHIA事務局)
TEL: 075-257-1453 / e-mail: info@parasophia.jp /
URL: http://www.parasophia.jp/
広報資料
チラシ  PDF形式(700KB)
 
巡回先
東京国立近代美術館 平成26年4月22日(火)~ 6月1日(日) 

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