展覧会京都新聞創刊130年記念 京都学「前衛都市・モダニズムの京都」1895–1930
京都新聞創刊130年記念
京都学「前衛都市・モダニズムの京都」1895–1930
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時代を超えて、京都に開花した文化は、さまざまな角度から語られてきました。近代の美術では、日本画における京都画壇の趨勢や、田村宗立、浅井忠らによる洋画界の胎動、そして陶芸・漆芸・染織など工芸界「伝統と変革」の軌跡、さらには京都市内に今も点在する洋風建築への関心の高まりをはじめとして、これらの動向は、展覧会でもしばしば取り上げられ、近代「京都美術」の輪郭はすでに定まったかに思われます。そして近年では、「京都学」という言葉にも象徴されるように、あらためて京都の歴史や風土に関心が高まっているのも周知のとおりでしょう。しかしながら、このたびの展覧会では、こうした歴史事実の回顧にとどまるのではなく、新たな視点を設定し、あらためて「近代の京都」の多様な文化について再考いたします。
現在、京都国立近代美術館が建つ岡崎の地で、1895(明治28)年に第四回内国勧業博覧会が開かれ、同時に「平安遷都1100年記念祭」のシンボルとして、伊東忠太が設計した平安神宮が建立されました。博覧会開催の年に発行部数3000部を数えた京都新聞の前身「日出新聞」は、「平安神宮大極殿地鎮祭」で、当時の先進的な疏水・電気事業の象徴ともなるイリュミネーションに彩られた大鳥居を寄贈し、「平安遷都1100年記念祭」と「第四回内国勧業博覧会」の開催気運を盛り上げます。また、京都の工芸界の発展に貢献したワグネルの巨大な顕彰碑も、後年、岡崎公園に建てられ、「近代京都」はまさにここ岡崎の地から幕を開けたといって過言ではありません。
この第四回内国勧業博覧会を起点として、以下の構成で展覧会を組み立てます。
関連イベント
シンポジウム「ひとつの京都学 美術・工芸・建築・都市」
2009年6月20日(土) 午後1時~5時
京都国立近代美術館 1F 講演室
聴講無料、先着100名
※都合により、開始時刻が変更になりました。 (2009/06/05)
講演会「マキノ映画と京都」
2009年7月11日(土) 午後2時~3時30分
京都国立近代美術館 1F 講演室
聴講無料、先着100名
講師:冨田美香(立命館大学映像学部・准教授)
上映会「前衛都市・モダニズムの京都映画」
2009年7月10日(金)・11日(土)
京都国立近代美術館 1F ロビー
1日500円(当日券のみ)、先着200名
協賛企画「映画都市・京都のアヴァンギャルド映画上映」
2009年7月2日(木)・4日(土) 午後1時30分~、5時~
『狂った一頁』1926年 新感覚派映画連盟(93分) 原作:川端康成 監督:衣笠貞之助
2009年7月3日(金)・5日(日) 午後1時30分~、5時~(2作品連続上映)
『疎水 流れにそって』1934年 CINE FRONT KIOTO(13分) 記録映画 監督:能勢克男
『十字路』1928年 衣笠映画連盟(65分) 監督:衣笠貞之助
京都文化博物館 3F 映像ホール
- 会期
- 平成21年6月9日(火)~7月20日(月・祝)
- 休館日
- 毎週月曜日 ※ただし7月20日(月・祝)は開館
- 開館時間
- 通常の開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) - 金曜日の夜間開館日
午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで) - 展示替えのおことわり
- 期間中、下記の通り展示替えがございますので、ご了承下さい。
6月30日(火)~会期終了まで | |
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IV-30 | 《デトロイト号》 |
会期開始~7月12日(日)まで | |
I-27 | 黒田清輝 《昔語り下絵(構図II)》 |
I-28 | 黒田清輝 《昔語り下絵(舞妓)》 |
I-29 | 黒田清輝 《昔語り下絵(仲居)》 |
I-30 | 黒田清輝 《昔語り下絵(男と舞妓)》 |
I-31 | 黒田清輝 《昔語り下絵(清閑寺門)》 |
- 展覧会の構成
- I.明治モダニズム都市・京都
- 1885(明治18)年に京都新聞の前身「日出新聞」が創刊され、この年京都近代化の発端となる琵琶湖疏水工事が着工。1893(明治26)年には、「平安神宮大極殿地鎮祭」が執り行われ、日出新聞は、まさに電気事業の可視化ともいうべきイルミネーションに飾られた高さ12メートルの大鳥居を寄贈。「近代都市・京都」の誕生、そして「明治モダニズム」の最たる具体例を紹介。
- II.「第四回内国勧業博覧会」の波紋
- 1895年に開催の「第四回内国勧業博覧会」で、黒田清輝の裸体画が京都ではじめて公開され、入洛以前の浅井忠、新進の竹内栖鳳らも出品、美術界に押し寄せる新旧交代の波。同時に、日清戦争の勝利に象徴される当時の国情が、博覧会にも凝縮。京都洋画の先駆者・田村宗立、そして黒田清輝や浅井忠について、新たな角度から再考。
- III.工芸の新展開:ワグネルの遺産
- すでに1871(明治4)年、京都府は洋館2階建ての勧業場を開設、欧米の新しい技術の導入、物産の陳列紹介に着手。ここに舎密局(ルビ:せいみきょく)を設け殖産の奨励をすすめ、京都府に招へいされたゴットフリート・ワグネルが、化学や七宝、工芸を指導。島津製作所の創業者・島津源蔵もここに学ぶ。京都におけるワグネルの遺産、京都・工芸界へのその後の影響を検証。
- IV.前衛都市・モダニズムの京都
- 電力事業による新たなメディアとして登場した映画。「日本映画の父」と呼ばれる牧野省三は、1919(大正8)年にミカド商会を設立、その後マキノ映画に発展し、まさにモダニズム文化の一翼を担う。また建築家・上野伊三郎も、島津製作所社長・二代目島津源蔵の私邸(現日本バプテスト病院)を設計。島津源蔵はここから電気自動車・デトロイト号で通勤した。進取の気風に満ちた「前衛都市・モダニズムの京都」の光景を再現。
- 主催
- 京都国立近代美術館
- 京都新聞社
- 後援
- 京都府
- 京都市
- 京都府教育委員会
- 京都市教育委員会
- 京都商工会議所
- (社)京都府観光連盟
- (社)京都市観光協会
- NHK京都放送局
- KBS京都
- エフエム京都
- 協力
- 平安神宮
- 株式会社 島津製作所
- 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション
- 観覧料
当日 | 前売り | 団体(20名以上) | |
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一 般 | 1200 | 1000 | 900 |
大学生 | 900 | 700 | 600 |
高校生 | 500 | 300 | 200 |
中学生以下 | 無料 | 無料 | 無料 |
前売券発売所:チケットぴあ・ファミリーマート(Pコード:688-632)
ローソン(Lコード:59733)ほか主要ガイド、コンビニエンスストアなど
広報資料
チラシ PDF(886KB)
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