展覧会「日本画」再考への序章 没後10年 下村良之介展
「日本画」再考への序章
没後10年 下村良之介展
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下村良之介 《水辺屏風》 1957年頃
京都国立近代美術館蔵
下村良之介(1923–1998)の没後10年に際し、その画業をふりかえる回顧展を開催いたします。
周知のように下村良之介は、京都の地で、新たな日本画表現を求めて結成されたパンリアル美術協会の第1回展から出品を続け、最晩年までこの協会とともに歩みました。その貴重な足跡は、あえて「日本画」という伝統的なジャンルに対して、現代の視点で革新性を標榜し、旧来の因習打破を目論む姿勢を貫き、文字どおりわが国ではじめて実現した「前衛」活動といって過言ではありません。
下村良之介は大阪市に生まれ、京都市立絵画専門学校を卒業ののち、1948(昭和23)年パンリアル美術協会の結成に参加、後には指導的役割を果たし、旺盛な創作活動を展開してゆきました。「日本画」の描画材によりながらも、初期にはキュビズムの手法を用いて動感溢れる表現を開拓、一方で戦争体験を機に、優雅で美しい花鳥風月を主題とする日本画に不信感を抱き、社会的な主題にも着手してゆきます。そして、「鳥」をモチーフに紙粘土を併用した重厚な作品群によって、まさに「天空を切っ裂いて翔ぶ鳥」に託すように、独自の表現世界を築き上げました。
本展覧会では、生涯変わらぬ「前衛」姿勢を中心軸にすえながら、版画や「やけもの」と称する陶芸作品も含め、「創造者・下村良之介」の全貌を紹介いたします。さらにコレクション・ギャラリーにおいても、当館が所蔵する三上誠、星野眞吾、不動茂弥、大野秀隆(俶嵩)、野村耕らの作品を中心に、小企画「パンリアルと戦後美術」を同時に開催して、「日本画」再考の場となるよう構成いたします。
関連イベント
記念講演会「下村良之介再考」
日時:8月2日(土)午後1時30分~午後3時(当日午前11時から整理券配布)
場所:当館1階講堂 定員100名、聴講無料
講師:天野一夫(豊田市美術館チーフキュレーター)
- 会期
- 平成20年7月29日(火)~8月31日(日)
- 休館日
- 毎週月曜日
- 開館時間
- 通常の開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) - 毎週金曜日及び8月16日(土)の夜間開館日
午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで) - 主催
- 京都国立近代美術館、京都新聞社
- 観覧料
当日 | 前売り | 団体(20名以上) | |
---|---|---|---|
一 般 | 850 | 700 | 600 |
大学生 | 450 | 350 | 250 |
高校生以下 | 無料 | 無料 | 無料 |
前売券発売所:チケットぴあ・ファミリーマート(Pコード:688-258)
ローソンチケット(Lコード:56883)ほか主要プレイガイドなど
- 広報資料
- チラシ PDF形式(997KB)


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