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展覧会ゴーギャンとポン=タヴァン派展

ゴーギャンとポン=タヴァン派展

 35歳の時、株式仲買人としての安定した生活を捨てて画家としての生活に身を投じたポール・ゴーギャン(1848、1903)は、やがて窮乏に追われるようにしてパリを出て、1886年ブルターニュの一寒村ポン=タヴァンにたどりついた。この地は荒々しい自然や素朴な人間の生活、信仰などが色濃く残っていたが、それは「原始的なもの」を憧れて都会を捨てたゴーギャンに深い感動を与えた。そして、彼が日曜画家時代師と仰いだピサロの印象主義絵画から、豊かな色彩と強烈な個性を発散するゴーギャン独自の作風を獲得していった。

 当時、ボン・タヴアンの村には女主人が経営するグロアネック旅館と呼ばれた宿があり、シャルル・ラヴァル、エミール・ベルナール、ポール・セリジュら、無名の画家や若い画学生が止宿していた。彼らはゴーギャンを中心に、後にポンタヴァン派と呼ばれる一派を形成したが、強い色彩を駆使して、情熱的な、象徴的な作風を展開するところに共通点を持っていた。

 この展覧会では、これまで日本で紹介されることの少なかったポン・タヴァン派の、19世紀から20世紀にかけての重要な芸術活動を、ゴーギャンの作品を中心に、エミール・ベルナール、ポール・セリジェ、モーリス・ドニ、メイエル・デ・ハーン、アルマン・セガンなどの作品約130点によって紹介し、印象主義と、それを超えて20世紀美術への道を拓く先駆けとなった人々の成果を、あらためて検証しようとするものであった。この展監会は本館の他、東京のbunkamuraザ・ミュージアム、北海道立近代美術館、三重県立美術館、郡山市立美術舘を巡回した。

共催
産経新聞社・関西テレビ放送
会期
6月8日~7月18日
入場者数
41,259(1日平均1,146人)
出品目録
作者名 作品名 制作年 技法・形状
ポール・ゴーギャン クログヴィス・ゴーギャンー眠る子供 1884 油彩、カンヴァス
ポール・ゴーギャン 帆船 1884 油彩、カンヴァス
ポール・ゴーギャン 雪の積もった庭 1885 グワッシュ、麻布
ポール・ゴーギャン デルー=ロリション 1886 油彩、カンヴァス
草原の藁葺きの家-ポン=ダヴァン    
ポール・ゴーギャン ポン=ダヴァンで水浴する少年たち 1886 油彩、カンヴァス
ポール・ゴーギャン ラヴァルの横顔の見える静物 1886 油彩、カンヴァス
ポール・ゴーギャン ポン=ダヴァン付近の風景 1888  
ポール・ゴーギャン 格闘する子供たち 1888  
ポール・ゴーギャン レダの描かれた絵皿の構想 1889 亜鉛版画、水彩、網目紙
ポール・ゴーギャン 人間悲劇 1889 亜鉛版画、紙
ポール・ゴーギャン 人間悲劇 1889 亜鉛版画、水彩、グワッシュ、紙
ポール・ゴーギャン アルルの女たち一ミストラル(北風) 1889 亜鉛版画、水彩、網目紙
ポール・ゴーギャン 洗濯女 1889 亜鉛版画、紙
ポール・ゴーギャン 海の悲劇、ブルターニュ 亜鉛版画、紙
ポール・ゴーギャン 黒い岩 1889 グワッシュ、水彩、インク、メタリックペイント、紙
ポール・ゴーギャン 波間の女 1889 パステル、グワシュ、網目紙
ポール・ゴーギャン ブルターニュ娘 1889 油彩、カンヴァス
ポール・ゴーギャン 乾草 1889 油彩、カンヴァス
ポール・ゴーギャン 海藻を採る女 1889 鉛筆、グワッシュ、厚紙
ポール・ゴーギャン 白鳥 1889頃 色彩木彫
ポール・ゴーギャン いちじくと女 1894 エッチング
ポール・ゴーギャン クリスマス・イヴ―牛の祝別 1902~03頃 油彩、カンヴァス
ポール・ゴーギャン 牛車一ブルターニュ 1898~99 木版、薄い和紙
ポール・ゴーギャン 人間悲劇一ブルターニュの想い出 1898~99 木版、薄い和紙

作者名 作品名 制作年 技法・形状
シャルル・ラヴァル 市場への道すがら-ブルターニュ 1888 油彩、カンヴァス
シャルル・ラヴァル 休息するブルタニューの女たち 1889 鉛筆、白チョーク、水彩、グワッシュ、紙
エミール・ベルナール アニエール河岸 1886 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール アニエール門一乾し草車 1886 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール サン=ブリアック 1886 黒チョーク、紙
エミール・ベルナール 座るサン=ブリアックの娘 1886 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 蕎麦の刈り入れ 1888 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール シェフネッケル夫人 1888 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール カフェ・キャバレー「ル・タバラン」、パリ 1889 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール ブルターニュ詩情(扉絵) 1889 亜鉛版画、水彩
エミール・ベルナール 豚と女たち 1889 亜鉛版画、水彩、グワッシュ
エミール・ベルナール 乾草を積む女たち 1889 亜鉛版画、水彩、網目紙
エミール・ベルナール 刈り入れをする人 1889 亜鉛板画、水彩、網目紙
エミール・ベルナール 林檎摘み 1889 亜鉛版画、水彩、厚紙で裏ちされた網目紙
エミール・ベルナール 睡蓮と浴女 1889頃 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 黄色いキリスト 1889頃 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 田園の音楽会一三人の楽師 1890頃 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール ルマッソン夫人 1891 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール エドウアール・ローズ 1891 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 熊手を持つ女 1891 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 刈草を乾かすブルターニュの女たち 1892 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール ブルターニュ詩情 1892 油彩、厚紙
エミール・ベルナール 石垣に座るブルターニュの女たち 1892 油彩、厚紙
エミール・ベルナール 海藻を採るブルターニュの女たち 1892頃 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 大きいコップと果物のある静物 1892頃 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 水差しとオレンジのある静物 1892 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 愛の森から眺めたポン=タヴァン 1892 油彩、カンヴァス
エミール・ベルナール 「哀歌」のための表紙 1892 亜鉛版画、水彩、和紙
エミール・ベルナール 楽師たち 1892 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ 牛番の少女 1889頃 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ 海藻を拾う女 1890頃 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ サヴォワ人の女一編み物をする女 1890 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ ル・プルデュの 1890頃 油彩、カンヴァス
レ・ブラン・サーブルの浜辺  
ポール・セリュジェ 藁ぶきの家と3つの沼 1890頃 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ 林檎と皿 1891頃 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ ラ・プルュデュのブルターニュの女たち 1893頃 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ 膝に置いた被りもの 1891頃 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ ユエルゴアの岩 1892 木炭、パステル、紙
ポール・セリュジェ 3隻の鰯船の見えるブルターニュの海岸 1892頃 木炭、黒インク、パステル、紙
ポール・セリュジェ エミール・ベルナールの肖像 1893 黒のグワツシュ、薄い和紙
ポール・セリュジェ 草を刈るブルターニュの男 1893頃 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ ユルゴアの森のブルターニュの女たち 1893 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ 戸外の火 1893 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ ー日の労働の終わり 1893 色彩リトグラフ、網目紙
ポール・セリュジェ シャトーヌフの森の散歩 1894 油彩、カンヴァス
ポール・セリュジェ ショールを掛けたブルターニュの 1895 油彩、カンヴァス
女たち一ドウワルネの少女たち  
ポール・セリュジェ 林檎拾い 1895 油彩、カンヴァス
ヤコブ・メイエル・デ・ハーン 静物-コップの中のライラックと 1890頃 油彩、カンヴァス
林檎とレモン  
ヤコブ・メイエル・デ・ハーン 静物-コップに生けた花 1890 油彩、カンヴァス
ヤコブ・メイエル・デ・ハーン 静物-ライラック、アジサイ、レモン 1889頃  
ヤコブ・メイエル・デ・ハーン 林檎と花瓶のある静物 1890頃 油彩、カンヴァス

作者名 作品名 制作年 技法・形状
ヤコブ・メイエル・デ・ハーン 母と子 1889 油彩、カンヴァス
シャルル・フィリジェ 壷とかほちゃのある静物 1889頃 水彩、グワシュ、紙
シャルル・フィリジェ 最後の審判(二連版) 1892~94 グワシュ、金、銀箔、厚紙
シャルル・フィリジェ 二人の天使に囲まれた聖母マリア 1892頃 ペン、水彩、トレーシングペーパー
シャルル・フィリジェ ブルターニュの少年 1894~95 グワシュ、厚紙
シャルル・フィリジェ 彩色覚え書き(両面) 1900の以降 水彩、紙
イェンス・フェアディナンド ブルターニュの女たち 1890頃 水彩、紙
ヴイロムセン  
ヤン・フェルカーデ ブルターニュ風景 1891 鉛筆、木版、紙
ヤン・フェルカーデ サン=ノルフの家並 1892 ペン、筆、黒インク、紙
ヤン・フェルカーデ 二人のブルターニュの女たち 1892頃 油彩、カンヴァス
ヤン・フェルカーデ 農家の中庭、ル・ブルデュ 1892頃 油彩、カンヴァス
ヤン・フェルカーデ 畑のふたりの女 1892頃 モノタイプ、グワシュ、水彩、紙
ヤン・フェルカーデ 森の中の女 1894頃 ペン、黒インク、グワシュ、紙
モーウェンス・バリン サン=ノルフの風景 1892頃 油彩、厚紙
モーウェンス・バリン サン=ノルフの教会 1892 グワシュ、紙
モーウェンス・バリン 風景 1892 鉛筆、紙
モーウェンス・パリン ブルターニュの風景 1892頃 木炭、筆、黒インク、紙
ガズ・フレデリック・クレメント ブルターニュの村 1892頃 油彩、カンヴァス
ガズ・フレデリソク・クレメント ブルターニュの村 1892頃 油彩、カンヴァス
ガズ・フレアリック・クレメント ブルターニュの娘 1892頃 鉛筆、紙
クーノ・アミエ 横向きのブルターニュの少女 1892頃 油彩、カンヴァス
クーノ・アミエ ソフイー 1894 油彩、カンヴァス
クーノ・アミエ ブルターニュでの収穫 1894 油彩、厚紙
クーノ・アミエ 出漁 1894 色彩木坂
アルマン・セガン 1891頃 インク、水彩、紙
アルマン・セガン 新聞を読むフォーブス=ロバートソン 1892頃 鉛筆、紙
アルマン・セガン 落ち穂拾い一夕暮れ 1894 エッチング、アクアチント、ルーレット、
茶色のインク
アルマン・セガン ふたつ藁葺きの家 1893~94頃 油彩、カンヴァス
アルマン・セガン ひぎまずくブルターニュの女 1893、94頃 油彩、カンヴァス
アルマン・セガン 悪の華 1894頃 油彩、カンヴァス
アルマン・セガン 海辺のブルターニュの人たち 1896頃 亜鉛版画、モノタイプ、水彩、網目紙
アルマン・セガン ポン=タヴァンのブルターニュの女 1896 彩色木版
ロダリック・オコーナー 水差しのある静物 1892頃 油彩、カンヴァス
ロダリック・オコーナー ブルターニュの木々 1893頃 木炭、紙
ロダリック・オコーナー ポン=タヴァンの落陽 1898頃 油彩、カンヴァス
ロダリック・オコーナー 座るブルターニュの農婦 1897頃 油彩、カンヴァス
ロダリック・オコーナー ファイアンス陶器のある静物 1903頃 油彩、カンヴァス
エリック・フォーブズ=ロバー 市場のブルターニュの女たち、ポン・ 1892 鉛筆・インク・白のグワッシュ
トソン タヴァン  
エリック・フォーブス=ロバー アダムとイヴ 1894~95 油彩、カンヴァス
トソン  
ロバート・ベヴァン 鍬仕事、ポン=ダヴァン 1893頃 クレヨン、水彩、紙
ロバート・ベヴァン 木靴商人 1893頃 木炭、カラーチョークでハイライト
モーリス・ドニ 牛番の女 1893頃 油彩、カンヴァス
モーリス・ドニ ブルターニュ地方の踊り 1891頃 油彩、厚紙
モーリス・ドニ ペロ=ギレックのポートレース 1892頃 油彩、厚紙
モーリス・ドニ 木々の習作、ロクテュデイ 1893 油彩、カンヴァス
モーリス・ドニ ブロン川上での帆船の祝別式 1899 油彩、カンヴァス
モーリス・ドニ ギデルのパルドン祭り一林檎酒 1903頃 油彩、カンヴァス
エルネスト・ド・シャイマール ふたつの花瓶のある静物 1900 油彩、カンヴァス
エルネスト・ド・シャイマール 食器棚 1900頃 彩色木版
エルネスト・ド・シャイマール 驚愕するレダ 1890項 彩色浅浮き彫り

作者名 作品名 制作年 技法・形状
アンリ・モレ 剣士 1892 油彩、カンヴァス
アンリ・モレ ケロマンの大潮 1892 油彩、カンヴァス
アンリ・モレ ブルターニュの海岸 1893 油彩、カンヴァス
アンリ・モレ タ・ド・ポワの岩 1896 鉛筆、水彩
アンリ・モレ ポプラのある家 1896頃 鉛筆、水彩
アンリ・モレ 田園の家 1896項 鉛筆、水彩
マクシム・モーフラ ギリー渓谷、メーラン 1892 油彩、カンヴァス
マクシム・モーフラ 赤い帆船、ドゥワヌルネ 1896 黒チョーク、水彩
エミール・ジュルダン アヴアン川の岸で貝を拾う女たち 1926頃 油彩、カンヴァス
ヴワディスワフ・シュレヴィンスキー 赤毛の少女 1896頃 パステル、紙
ヴワディスワフ・シュレヴィンスキー 赤毛の女 1896 油彩、カンヴァス
ヴワディスワフ・シュレヴィンスキー パンとブルターニュの少年 1898頃 油彩、カンヴァス

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