ジェームズ・アンソール展
HOME > 展覧会 > 過去の展覧会 1972(昭和47)年度 > ジェームズ・アンソール展
アンソールはベルギーの北海に面した港町オーステンドに生まれた。生家は骨董兼土産品屋で、仮面や東洋陶器などに親しんで育って特異な幻想をはぐくんだ。ブリュッセルの美術学校に学んだ約2年間を除いて、アンソールはこの故郷の地を離れることなく制作を続けたが、彼の作品はサロンには落選し、前衛的なグループ「20」に加わったがそこでも出品を拒否される状態で、ひとり独自のファンタジーと詩の世界の形成に努めた。19世紀末から20世紀初頭にかけては自由な魂の表出を求めた芸術家が輩出したが、彼もその系列につらなるひとりで、後の超現実主義、現代の幻想絵画の先駆者となった。今回の展観は、彼の周辺の人たちを描いた「暗い絵の時代」から、仮面を好んで取り上げ、それによって人間の偽善、卑劣、虚栄を劇的に際だててあらわす方向に進み、更には豊かな構図をもつ「明るい絵の時代」に至る過程を代表的作例で跡づけたものである。
- 会期
- 12月9日-48年1月28日
- 入場者数
- 総数33,108人(1日平均871人)
- 共催
- ベルギー文化省、日本美術館企画協議会、中日新聞社
- 出品目録
油彩
作者名 |
題名 |
制作年 |
アンソール、ジェームズ |
鼻がそりかえっている女 |
1879 |
|
嵐の跡 |
1880 |
|
キャベツと野菜 |
〃 |
|
ブルジョワのサロン |
1881 |
|
オーステンドの午後 |
〃 |
|
緑衣の女 |
〃 |
|
牡蠣をたべている女 |
1882 |
|
不面目な仮面 |
1883 |
|
花飾りをつけた帽子をかぶっている自画像 |
〃 |
|
オーステンドの屋根 |
1884 |
|
海 |
1885 |
|
化粧室の少女 |
1886 |
|
雷にうたれ墜落する反逆の天使 |
1889 |
|
仮面劇 |
〃 |
|
仮面、ワウスの驚き |
〃 |
|
陰謀 |
1890 |
|
画架に向かっているアンソール |
〃 |
|
ルマン将軍と絵画論をたたかわすアンソール |
1890 |
|
フランドル街の軍楽隊 |
1891 |
アンソール、ジェームズ |
エビやカニを眺める仮面 |
1891 |
|
首をくくられた男の死体を奪いあう骸骨たち |
〃 |
|
支那陶器のある静物 |
〃 |
|
悲嘆にくれる男 |
〃 |
|
嵐を鎮めるキリスト |
〃 |
|
憲兵たち |
1892 |
|
われらの慰めなる聖母マリア |
〃 |
|
●(えい) |
〃 |
|
花と野菜 |
1896 |
作者名 |
題名 |
制作年 |
アンソール、ジェームズ |
花と支那の花瓶 |
1896 |
|
花、果物、仮面 |
〃 |
|
仮面と死神 |
1897 |
|
仮面たちにかこまれた自画像 |
1899 |
|
骨董屋 |
1902 |
|
麦藁帽子をかぶった女 |
1909 |
|
母の死顔 |
1915 |
|
異様な舞踏会 |
1918 |
|
グロテスクな喫煙者 |
1920 |
|
悪名高い解剖者、あるいは皮はぎ男 |
1925 |
|
貝殻 |
1931 |
|
庭の子供 |
不詳 |
版画
作者名 |
題名 |
制作年 |
|
自画像 |
1886 |
|
辱しめをうけるキリスト |
〃 |
|
果樹園 |
〃 |
|
嵐を鎮めるキリスト |
〃 |
|
ダリウスの便器を験べるイストンとプファマトウス |
1866 |
|
大伽藍 |
〃 |
|
地獄の行列 |
1887 |
|
エルネスト・ルッソーの肖像 |
〃 |
|
マリアケルク(教会)の遠望 |
〃 |
|
防波堤 |
〃 |
|
ブリュッセルのボン・スクール街 |
〃 |
|
貧乏人デジルとリソルの争い |
1888 |
|
ブリュッセルのアンスパフラーン大通 |
〃 |
|
街灯 |
〃 |
|
幽霊の現われる家具 |
〃 |
|
天使や大天使たちを打ちすえる悪魔たち |
〃 |
|
一本マストの帆船 |
〃 |
|
幻想的な音楽家たち |
〃 |
|
樹々の群らがり |
〃 |
|
東オーステンドの眺望 |
〃 |
|
オーステンド港の眺望 |
〃 |
|
闇討ち |
〃 |
|
ノアの洪水 |
〃 |
|
1960年のわたしの肖像 |
〃 |
|
見知らぬ町の占領 |
〃 |
|
ニューポールトの眺め |
〃 |
|
アウドナールドの市庁 |
〃 |
|
フルーネンダールの森 |
〃 |
アンソール、ジェームズ |
カエザルのほどこし |
1888 |
|
愛の園 |
〃 |
|
キリストの誘惑 |
〃 |
|
羊飼の礼拝 |
〃 |
|
皮をはがれた男 |
〃 |
|
憲兵たち |
〃 |
|
疾風にのる魔女 |
〃 |
|
難破船 |
〃 |
|
フルーネンダールの小径 |
〃 |
|
淫蕩 |
〃 |
|
森に吹きつける疾風 |
〃 |
|
オーステンドの船涅渠(ドック) |
|
オーステンドの森のはずれ |
〃 |
|
幽霊 |
1889 |
|
風車小屋の前の村祭り |
〃 |
|
森のなかの橋 |
〃 |
|
ポプラのある池 |
〃 |
|
異様な舞踏会 |
〃 |
|
田舎の橋 |
〃 |
|
天使、諸人をうちこらす |
〃 |
|
骸骨としての自画像 |
〃 |
|
オーステンドのイゼゲム大通 |
〃 |
|
氷滑りをする人たち |
〃 |
作者名 |
題名 |
制作年 |
アンソール、ジェームズ |
蒸汽船 |
1889 |
|
ローマの凱旋式 |
〃 |
|
フランドル街の軍楽隊 |
1890 |
|
スレーケンスの風車 |
1891 |
|
キリスト、魚をふやし給う |
〃 |
|
公園の集い |
〃 |
|
異端者の火刑 |
1893 |
|
良き裁判官 |
1894 |
|
漁船 |
〃 |
|
悪魔ジェッチとイアノックス、キリストを地獄に導く |
1895 |
|
私を責めさいなむ悪魔ども |
〃 |
|
賭博者 |
〃 |
|
悪魔に悩まされるキリスト |
〃 |
|
騎士の戦い |
〃 |
|
悪しき医者 |
〃 |
|
不面目な仮面 |
〃 |
|
キリストと乞食 |
〃 |
|
キリスト、地獄に降り給う |
〃 |
|
死、諸人をおそう |
1896 |
|
さらば、ナポレオン |
1897 |
|
ホップ=フロッグの復讐 |
1898 |
|
キリスト、ブリュッセル市に入る |
〃 |
|
ホップ=フロッグの復讐 |
〃 |
|
オーステンドの海水浴 |
1899 |
|
王妃パリサティス |
1900 |
|
怠惰 |
1902 |
|
オーステンドの屋根 |
1903 |
|
上も、下も、いたるところがペスト |
1904 |
|
羨望 |
1904 |
水彩、デッサン
作者名 |
題名 |
制作年 |
アンソール、ジェームズ |
人物のいるデッサン |
1880 |
|
ランプ |
1881 |
|
自画像 |
1884 |
|
日傘 |
1885 |
|
寺院から商人を追い出すキリスト |
1886 |
|
瀕死のキリスト |
〃 |
|
キリストを地獄に導く悪魔たち |
〃 |
|
フルーニンゲの戦いに出陣するまえ、祖国を守るフランドルの戦死 |
1890 |
|
騎士の戦い |
1891 |
|
本を読む母 |
1899 |
|
玉突きに興ずる骸骨たち |
1903 |
|
小品5点連作:玉突きに興ずる人たち |
〃 |
|
キモノを着た若い女と骸骨 |
1909 |
|
亡き父の肖像 |
不詳 |
|
母と妹のエスキース |
〃 |
|
身体をあたためる病める放浪者 |
〃 |
|
総(ふさ)と装飾ランプ |
〃 |
|
はなサフラン |
〃 |
|
暖炉の上の時計 |
〃 |
|
エッチングによる慰め |
〃 |
|
眠っている母 |
〃 |
|
自画像 |
〃 |
|
病める母 |
〃 |
|
ドン・キホーテ |
〃 |
- 新聞雑誌関係記事
-
京都 9月8日
毎日(夕) 9月11日
参詣(夕) 9月19日
朝日(夕) 9月20日
(京都展関係のみ)
このページの先頭へ