展覧会現代スウェーデン美術展
現代スウェーデン美術展
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この展覧会はスウェーデン現代美術海外展委員会(NUNSKU)によって組織されたもので、美術は社会の情況や、社会の問題を反映すると考えるシードホッフ夫人がコミッショナーとして作家の選択にあたった。この立場からもうかがえるように、環境芸術的な傾向が多くみられたが、「環境芸術」の理解がわが国で通常解されているよりも広く考えられているのが注目された。一般的にいって、純粋造形の視覚上の問題よりも、人間的、精神的な表現にむかっており、作風的にはシュールレアリスム的な幻想豊かな作品から現代の機械文明についてのペシミスティックな観察、更には社会主義レアスリム的な政治的アピールを底にたたえたものまで含まれていた。そのあり方は、わが国の美術が静観的で平明かつ淡白な趣きに傾きがちであるのとは対照的に、深く燃焼する情念の世界にかかわりをもつものであり、わが国の美術界にとって反省の契機となった。近年の航空路の開発などによって、わが国とスウェーデンの距離は大変せばまってきたが、美術の交流はまだまだ不十分であっただけに、この企画は意義あるものであった。
- 会期
- 5月27日-6月18日
- 入場者数
- 総数7,248人(1日平均362人)
- 共催
- 東京国立近代美術館
スウェーデン美術海外委員会 - 出品目録
作者名 | 題名 | 制作年 |
---|---|---|
バットリング、オレ | XYO | 1967 |
YZY | 1969 | |
ビルグレン、オーラ | 地中海にて | 1966 |
私の友だち | 1967 | |
廊下 | 1969 | |
絵画 | 〃 | |
室内 | 1971 | |
絵画 | 〃 | |
ボールテル、レイフ | 呼応する脈動組織 | 1969 |
脈動する空間 | 1971 | |
ベックマン、ベンクト | 超然たる老人たち | 1968 |
断たれたコミュニケーション | 〃 | |
対決 | 1969 | |
左の門の事件 | 1971 | |
外をみる | 〃 | |
手のひら | 〃 | |
エクルンド、ステン | 渡し場IV | 1967 |
中央装置II | 1968 | |
〃III | 〃 | |
エクルンド、ステン | 室内 | 1968 |
デュシャンのパロディ | 1970 | |
ヘリコプター | 〃 | |
エーミルソン、トーニィ | ダイダロスとイカロス | 1971 |
アトランティス | 〃 |
作者名 | 題名 | 制作年 |
---|---|---|
エーミルソン、トーニィ | 私をどうしようというのか | 1971 |
黄金時代の室内 | 〃 | |
ファールストレーム、オイヴィンド | 坐して | 1962 |
小さな将軍のためのモデル | 1968 | |
世界貿易独占(A、小) | 1970 | |
US独占(小) | 1971 | |
フリーベリイ、ローイ | 環境への墓碑 I-IV | 1967 |
授業 | 1968 | |
断片と残滓 | 1969 | |
ジャングル | 1970 | |
保留地域 | 〃 | |
イーローヴ、イェスタ | ド・シャンパーニュ氏の令嬢 | 1968 |
クレーヴ家のアンの悲劇 | 〃 | |
計画 | 〃 | |
大きな輪 | 1971 | |
吊るされたメロン | 〃 | |
ヒレシュベリイ、ラーシュ | 建築用地 | 1966 |
頌 | 1967 | |
再び帰らず(カリン・フロステンソンと共作) | 1968 | |
人と車の戦争 | 1971 | |
ヨーネス、アールネ | 陰陽I | 1965-67 |
作者名 | 題名 | 制作年 |
---|---|---|
ヨーネス、アールネ | 陰陽II | 1965-67 |
脈動装置I | 1967-68 | |
陰陽III | 1970 | |
陰陽トルソ | 〃 | |
ヴィーナス70 | 〃 | |
クリーン、ラーシュ | 階段 | 1970 |
リンドブロム、シーヴェット | 模型と素描 | 1963-68 |
ラーゲ、リーンデル | 4つの布切れの彫刻 | 1968 |
5つの人体 | 1970 | |
人体構図 | 1971 | |
〃 | 〃 | |
ノールデンボリイ、ベンクト | 漸進的膨脹 | 1968 |
発生的平行現象 | 1969 | |
船がやってきた | 1970 | |
ノーツ・アンド・クロシィズ | 〃 | |
パーナスン、テルマ・アウリ | 凍った雪の上の子どもたち | 1968 |
雪の中の天使 | 1971 | |
見すてられた道具 | 〃 | |
豚の屠殺 | 〃 | |
私の舌がそりに凍りついた時 | 〃 | |
ペッテション、グン・マリア | 静的な運動 | 1969 |
反転運動 | 〃 | |
マルギット | 1970 | |
カロリー | 1971 | |
現在の記念に | 〃 | |
ペッテション、ペッテール | 誕生I | 1968 |
〃II | 〃 | |
〃III | 〃 | |
〃IV | 〃 | |
〃V | 〃 | |
〃VI | 〃 | |
ラーンベリイ、ウールフ | エッチングNo.14 | 1966 |
〃No.15 | 1966-68 | |
議事堂 | 1968 | |
レーンクヴィスト、トールステン | ボールI-VI | 1959 |
シャンツ、フイリップ・フォン | 太陽の壁-報告(A) | 1970 |
〃 〃(B) | 〃 | |
板材 | 1971 | |
馬鈴薯のある風景 | 〃 | |
黒い背景の卵の箱 | 〃 | |
風景の中の卵の箱 | 〃 | |
スヴァンベリイ、マックス・ヴァールテール | 幻想はその顔をあらわす | 1956 |
夢の女の接吻 | 1958 | |
珍らしい懐胎三相:封印された太陽の娘たち波の運動を演ずる(など) | 1967 | |
スヴェドベリイ、レーナ | ケネディ兄弟ともう一人(三部作) | 1968 |
ニュルンベルクII | 1970 | |
地下鉄の人々 | 1971 | |
スヴェンソン、ペール | 私のみた彼女 | 1968 |
変身 | 1970 | |
戦いI | 〃 | |
〃II | 〃 | |
女の花 | 1971 | |
セーデルベリイ、ラーシュ | 呼吸する人 | 1968-71 |
心臓 | 1969-71 | |
海岸の男 | 1971 | |
ウルトヴェット、ペール・オロフ | 木のかぶと虫 | 1965 |
……人生 | 1966 | |
作品と道具 | 1967 | |
やっとこ | 〃 | |
ヴァールベリイ、ウルフ | 風景の中の自動車 | 1970 |
砂漠 | 1970-71 | |
海 | 〃 | |
身辺世界 | 〃 | |
小夜曲 | 1971 | |
ヴィッゲン、ウラ | 同時通訳 | 1965 |
ヴィッゲン、ウラ | T.R.A.S.K.FM | 1967 |
中継器 | 〃 | |
どこかで | 1969 | |
水平線 | 〃 | |
ヴィクステン、ハンス | 空間の画家 | 1971 |
人生は熊である | 〃 | |
戦い | 〃 | |
人間ふくろう | 〃 | |
愛の鶏 | 〃 | |
永久運動 | 〃 |
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みづゑ 6月号 三田村●右
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