ルネ・マグリット展
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ルネ・マグリットは、1898年ベルギーに生まれ、ブリュッセル美術学校に学んだ。当時は立体派、未来派、構成主義などが錯綜する時代で、彼は前衛的な立場をとって自己の進むべき道を模索したが、やがてシュール・レアリスムに接近した。しかし、空疎な信条にもとづくきらびやかな逆説づくりの仲間には距離をおいた仕事を続けてきた。意識の底にひそむ衝動と不条理な論理は、明確なイメージとして表現される。非現実的な出会いは、怪物も悪夢も幻覚も必要とせずに、日常的な現実の風物によってあらわされるのである。1948年ベニス・ビエンナーレに特陳されて以来、彼の真価は次第に世界に認められ、1967年に没した後も各地で遺作展が開催されている。今回の展観は、ジォルジェット夫人をはじめ所蔵家の好意のもとに、ベルギー文化省の尽力によって実現したものである。
- 会期
- 7月20日-9月5日
- 入場者数
- 総数85,812人(1日平均2,043人)
- 共催
- ベルギー文化省・毎日新聞社
東京国立近代美術館
- 出品目録
油絵
題名 |
制作年 |
姉妹 |
1925 |
武器庫 |
1926 |
重大な報せ |
〃 |
囚人 |
〃 |
秘密の遊戯 |
〃 |
海の男 |
〃 |
偶像の誕生 |
〃 |
孤独な散歩者の夢想 |
1926-27 |
オブジェのプリンス |
〃 |
霊の顔 |
1927 |
森 |
〃 |
喜劇の精神 |
〃 |
見つからぬ女 |
1927-28 |
見慣れたオブジェ |
〃 |
巨人の時代 |
1928 |
観念の培養 |
〃 |
風景の呪縛 |
1929 |
瞑想の果て |
〃 |
野原のカギ |
1933 |
意外な返事 |
〃 |
赤いモデル |
1935 |
雲 |
c.1935 |
望郷 |
1940-41 |
象牙の塔 |
1942 |
三次元 |
1942 |
逆火 |
1943 |
凌辱 |
1945 |
良識 |
〃 |
狂信者 |
〃 |
悪の華 |
1946 |
大家族 |
1947 |
見える世界 |
〃 |
追憶 |
1948 |
透視画法-ダヴィッドのレカミエ夫人 |
1950 |
会話の術 |
〃 |
世紀の伝説 |
〃 |
題名 |
制作年 |
光の帝国II |
1950 |
笑い |
1951 |
魅せられた領域I |
1951-53 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
旅の思い出 |
1955 |
開かれた窓 |
〃 |
無知の妖精 |
1957 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
ヘーゲルの休日 |
1958 |
物の力 |
〃 |
望遠鏡 |
〃 |
結婚した司祭 |
1960 |
呪い |
〃 |
肖像 |
1961 |
女の肖像 |
〃 |
アルンハイムの領土 |
1962 |
大きなテーブル |
1963 |
秋のプリンスたち |
〃 |
光の帝国III |
c.1963 |
悪魔の笑い |
1966 |
最後の叫び |
1967 |
黒魔術 |
会話の術 |
グワッシュ、素描
題名 |
制作年 |
迷える騎手 |
1926 |
無題No.3 |
〃 |
〃No.1 |
〃 |
言葉の利用 |
1927 |
瞑想の果て |
〃 |
太陽 |
1937 |
快い言葉 |
1939 |
自然の恵み |
パイプ |
1943 |
アレキサンダー大王の事業 |
〃 |
素描連作6点
題名 |
制作年 |
素描 |
1946 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
〃 |
イメージの裏切り |
1948 |
追憶 |
〃 |
内なる声 |
〃 |
凌辱 |
〃 |
世紀の伝説 |
〃 |
題名 |
制作年 |
海景 |
1948 |
老猫ラミナグロビス |
〃 |
亀裂 |
〃 |
フルフル |
1951 |
新しい鼻置き |
〃 |
適例 |
1953 |
リトレ(辞典) |
1957 |
宴 |
1961 |
絶対の探究 |
1964 |
美しい囚人 |
1967 |
観念 |
〃 |
凌辱 |
絵日記 |
眠れる森の美女 |
クリスタルの浴槽 |
吉兆 |
黒魔術 |
凌辱 |
歌とハミング |
- 新聞雑誌関係記事(京都展関係のみ)
-
朝日 6月14日(夕) 小川正隆
毎日 6月18日(夕) 浅野 徹
日経 6月25日
毎日 7月23日(夕) 堀内正和
京都 7月30日 藤 慶之
朝日 8月14日(夕)
みづゑ No.796 5月号
特集 ルネ・マグリット=静止した自然の詐術
芸術新潮 6月号
ルネ・マグリットの魔術
芸術生活 6月号
醒めた幻想画家 ルネ・マグリット
存在を探る残酷な明晰 中田耕治
美術手帖 7月号
《ルネ・マグリット》
あゝマグリット--不意の旅-- 池田満寿夫
幸せな、そして凡庸な--衝撃の美学-- 中山公夫
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