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教育普及「近代洋画の開拓者 高橋由一」展関連イベント由一をめぐるワークショップ「かるたでかたる高・橋・由・一」報告

学習支援活動

「近代洋画の開拓者 高橋由一」展関連イベント
 由一をめぐるワークショップ「かるたでかたる高・橋・由・一」報告


日時
①9月29日(土)午前9時30分~12時
②10月13日(土)午前9時30分~12時
③10月13日(土)午後1時30分~4時

会場
京都国立近代美術館1F講堂・3F企画展会場

参加人数
29日:11名
13日(午前):9名
13日(午後):3名

ナビゲーター
朴 鈴子 (当館研究補佐員)
髙見澤こずえ(当館研究補佐員)

解説者
山野英嗣(当館学芸課長)

 「近代洋画の開拓者 高橋由一」展では、9月29日と10月13日に、全3回のワークショップを実施しました。今回のワークショップでは、高橋由一展を鑑賞して作品や解説から各自が感じたことを、かるたづくりを通じて共有することをめざしました。
※江戸時代に生まれた高橋由一の時代性をうまく感じとるため、昔遊びの代表格である「かるた」を採用しました。



 まず会場で、高橋由一の人物像や作品について、解説や自由鑑賞を通じてしっかり観察しました。鑑賞時には、専用のワークシートを使って由一の情報をどんどん書きいれたり、自分の感想を書き残したりしました。あとで作る「オリジナルかるた」の制作を意識しながら、参加者全員が集中力を研ぎ澄まして展覧会を鑑賞しました。







 その後講堂に戻り、さっそくかるたづくりに取りかかりました。今回はハガキ大の厚紙を使い、右上部に頭文字が入る黒の円を施し読み句を書きあげた後、思い思いの札に色鉛筆や水彩、パステルなどを使って絵を描いていきました。参加者全員で作ったオリジナルかるたは、どれも高橋由一をユニークに捉える見事なものに仕上がりました。





 その後、完成したかるたを各自が紹介し、作品に対するこだわりや思いを発表しました。同じ解説を聞いて同じ作品を見ても、感じ方は様々なんだということを共有できた時間になりました。参加者同士の交流も生まれてきたところで、最後はかるた遊びを行いました。子どもたちの大人顔負けすばしこさに驚きを隠せませんでしたし、第3回では大人たちのあまりの白熱ぶりに、のぞきにきた女の子が興味を持ち参戦してしまったほどでした。





 今回のワークショップは、対象者を小学生以上の誰もが参加できるオープンな環境に設定しました。普段交流が少ない世代同士が場所をともにし同じ活動に参加することで、新しいコミュニケーションや助け合いが生まれ、美術館がそのような機会を提供できるということは大きな発見でした。

 今回、ワークショップで作成したかるたは、会期中(10月21日まで)高橋由一展の出口付近に展示しています。是非ご覧ください。

(当館研究補佐員 朴鈴子)

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