教育普及「山口華楊」展関連イベント ワークショップ 第二回「アニマルウォッチング@MoMAK」報告
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ワークショップ 第二回「アニマルウォッチング@MoMAK」報告
「山口華楊」展関連イベント
ワークショップ 第二回「アニマルウォッチング@MoMAK」報告
- 日時
- 2012年12月1日(土)午前10時~12時
- 会場
- 京都国立近代美術館1F講堂・3F企画展会場
- 参加人数
- 19名
- ナビゲーター
- 朴 鈴子 (当館研究補佐員)
髙見澤こずえ(当館研究補佐員) - 解説者
- 小倉実子(当館主任研究員)
12月1日、二回目の「アニマルウォッチング@MoMAK」を開催しました。一回目と同様、下は4歳から上は60代まで、幅広い世代の参加者で賑わいました。今回は、展示替えを挟んだ二回目の開催だったので、一回目の時には対象にしなかった動物も加え、新しい発見や感想を伺うことができました。
まずは、「華楊さん」の作品の中から事前に選んでおいた8種類の動物について、ディスカッションする時間を設けました。参加者は好きな動物を一つ選び、その動物について様々な角度から話し合いました。実は参加者には、事前に好きな動物について調べてくる課題を与えていました。家で飼っている猫、近所のカラスを観察、或いは図鑑などを通して情報を集めてきた参加者もおり、それらの情報をグループ毎に共有しました。しかし大切なのは華楊さんの作品の中の動物をよく見ることです。このディスカッションの時間に、もともと抱いていた動物へのイメージに加え、華楊さんの動物がどう描かれているのかをみんなで共有しました。
このあと、参加者は作品から動物だけを切り取ったモチーフと画用紙を使って、選んだ動物がどんなところにいるのか?動物の視線の先に何があるのか?などの想像を巡らせ、背景を表現していきました。画材は水彩、クレヨン、色鉛筆など様々でした。ディスカッションの時間で共有した情報や、華楊さんの動物を見て感じたことをもとに、それぞれがユニークな背景を描いていきました。
制作後は、展覧会担当者による華楊さんの紹介があり、華楊さんはどんな背景を描いたのだろうと期待感を膨らませる良い機会となりました。
そのあと、完成した作品を持って「山口華楊」展の会場にいきました。展覧会場では、実際の作品の前で自分の作品を発表、動物のどんな要素からこの背景を描こうと思ったのか、華楊さんが描いた背景を見てどう思ったか、などについて発表しました。背景が一色で塗りつぶされた作品も多く、期待はずれの人もいたようですが、単純そうに見える背景の中にも色んな色が混ざっていて綺麗だとの感想もありました。
「華楊さんの動物」をよく見るために開催した当ワークショップは、実際の作品との対面は最後に組み込みました。背景はもちろん、実作品の大きさもわからない状態で、作品の一部分(動物の描写のみ)から、参加者がじっくり観察し考え想像したものを表現していきました。完成作と華楊さんの作品との間に共通点があったり、想像とはかけはなれていたりと様々でしたが、華楊さんが描いた動物をじっくり鑑賞する良い機会となりました。
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