教育普及たいせい君親子とななめらのクレー展鑑賞
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たいせい君親子とななめらのクレー展鑑賞
- 日時
- 4月24日(日)15:30~17:00
- 会場
- 京都国立近代美術館
- 参加人数
- 8名(たいせい君親子、ななめらメンバー)
4月24日、堺市在住のたいせい君親子と、彼らをサポートする「ななめら」が、当館で開催中のパウル・クレー展を鑑賞しました。

たいせい君は、生まれつき「身体障がいと知的障がいを伴う頭蓋外胚葉異形成症」という、日本でもたった二人目の症例となる珍しい障がいを抱えながらも、学校では皆の人気者で、今色んな事に挑戦を続けている元気な小学4年生の男の子です。
「ななめら」の皆さんの協力もあり、今回の美術館訪問が決まりました。
※「ななめら」は、大阪芸術大学で知り合ったメンバーを中心に、建築系のアートを使った様々なアート関連プロジェクトを企画・運営しているチームです。ななめらの代表作品のひとつに「ななめ箱」がありますが、これを使ったイベントなど通じて、新しいコミュニケーションのあり方などを模索しています。小学校の学童保育での活動も行っており、プロジェクト拡大の過程にメンバーはどんどん増え続けています。八下西小学校のびのびルーム(学童保育)で、たいせい君と出会い、交流を続けています。
今回の来館はたいせい君にとって、とても大きな挑戦でした。堺市から岡崎までの長い道のりに加えて、「クレー展を一周する」という目標を掲げていました。
最後まで歩けるか、作品に触れてしまわないか、会場で叫んだりしてしまわないか、いろんなことが想定されましたが、ななめらメンバーの綿密な事前準備のおかげで、万全の態勢で挑むことができました。
たいせい君とお母さんは来館前には絵本でクレーの予習をし、ななめらのメンバー6名は、展覧会場内でのマナーを守るため、たいせい君が理解できる絵付きのカードを作成し、会場内いつでもそれを取り出せるようにしました。
閉館30分前に会場に入り、たいせい君が興味を持った作品を中心に鑑賞が始まりました。絵本で見た絵などに大きく反応していたようです。それよりも、今まで体験したことのない美術館という空間で、取り乱すことなく、集中力をとがらせて作品を見ようとするたいせい君の姿勢に、一同驚きを隠せませんでした。途中休憩を取りながら、無事一周まわることができました。


たいせい君のこれからのチャレンジにも注目していきたいと思います。
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