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教育普及京都教育大学大学院企画 「書く」ことと「描く」ことの間 関連企画 ノートルダム学院小学校 ギャラリー・トーク 開催報告

学習支援活動

京都教育大学大学院企画 「書く」ことと「描く」ことの間 関連企画
  ノートルダム学院小学校 ギャラリー・トーク 開催報告


日時:
2008年8月16日(土)  14:00~15:30

会場:
京都国立近代美術館 コレクション・ギャラリー

参加人数:
小学生4名、引率2名

主催:
ノートルダム学院小学校(田中聖子)、京都教育大学大学院


当小企画展の企画に携わった京都教育大学大学院に学ぶ現職の先生によって、夏休みを利用した少人数のギャラリー・トークが行われました。
展示室に入る直前に、今日は先生と話をしながら作品を見る機会であり、先生の解説を聞くのではなく、共に意見交換をしながら作品を鑑賞するという目的を共有しました。そして「走らない、触らない、騒がない」という美術館での約束事のうち、「騒がない」については、他の鑑賞者の迷惑にならないように、小声で会話をすることが約束され、展示空間での振る舞いについても、きめ細やかな指導が行われました。
少人数でのギャラリー・トークである点はもちろんのこと、普段図工の授業で親しみのある先生と生徒ということもあり、作品についての感想や見解を、自由に交換できる場となりました。
今回、そのような場となった理由は他にもあります。先生は生徒の発想豊かな発言に耳を傾けるだけではなく、先生自身も展示の企画過程で獲得した知識よりも、作品を目の前にして受けた率直な印象や見解を生徒に語りかけていたことがあげられます。
表面的な形式だけに陥りがちな、いわゆる対話型鑑賞、多くの場合、用意された解答への誘導的な対話による鑑賞ではなく、今回は担当教諭が当初から「ギャラリー・トーク」を、先生と生徒の両者にとって創造的な行為であると捉えられていました。この点は、美術教育を専門の研究分野とし、かつ現役の小学校図工担当の教諭であるからこそ、可能な思考であり、実践であったと思われます。
このギャラリー・トークでは、この小企画展のすべての作品を、会話を交わしながらじっくりと鑑賞しました。美術教育を専門とする研究者や教諭による自主的な取り組みが、展示空間をより一層充実した鑑賞の場にすることを実感する機会となりました。当館のコレクション・ギャラリーが、今後もこのような取り組みに活用されることを願っています。


(学習支援係・豊田直香)




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