コレクション展コレクション・ギャラリー 2010(平成22)年度 第2回展示 (計186点)
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コレクション・ギャラリー 2010(平成22)年度 第2回展示 (計186点)
- 期間
- 2010年8月25日(金)~10月24日(日)
概説
当館のコレクション・ギャラリーはこれまで、休館日を利用して年10数回に分けて部分的・断続的に展示替えを行ってきました。しかし今年度からは、展示替えの回数を年6回とし、展示替えの際に通常の月曜日に加えて火曜日も休館する代わりに、一度の展示替えでほぼ全ての展示作品を刷新しています。そうすることで、これまで往々にして関連を欠いていた各ジャンルの作品群が、3Fで開催される企画展とも交感して、いくつかの明瞭なテーマに基づきより有機的に結びついているような展示を、ご覧いただけるものと期待します。
今年度第2回展示となるコレクション・ギャラリーでは、3Fの企画展「日本画の前衛」に関連し、次のようなテーマを採り上げました。「日本画」という切り口からは、歴程美術協会に先駆けて前衛的作風を追求した「玉村方久斗」の作品を特集し、それと平行して歴程美術協会と同時代の既成の日本画壇の状況を紹介しています。また「前衛」という切り口からは、歴程美術協会に出品していた八木一夫を中心として戦後に結成された前衛陶芸集団「走泥社」の作家たちの作品、そして戦前の洋画における抽象的・シュールレアリスム的傾向の作品を紹介し、さらにモンドリアンやシュヴィッタースといった前衛芸術運動で決定的な役割を果たした海外の作家たちの作品を展示しています。さらに「日本画の前衛」に見られる反戦的傾向と交感する形で、第二次世界大戦を撮影したユージン・W・スミスの写真と、浜田知明による版画・彫刻作品を纏めて展示しました。3Fの企画展と併せて、改めて「前衛とは何か」、「戦争(戦時)における芸術とは何か」を考えるきっかけになれば幸いです。
ほかに、2013年の開館50周年に向けた準備の一環として、当館のコレクション形成に大きな影響を与えたシリーズ「現代美術の動向展」を検証するコーナーを設け、今回はその第1回目となる開館記念展の「現代絵画の動向」展を紹介しています。また、今年7月に亡くなられた山田正亮氏を追悼し、コレクションから作品を展示しています。
- 主なテーマ
- 玉村方久斗特集
- 歴程美術協会結成頃の既成画壇の状況
- 戦争を描写する――W. ユージン・スミスと浜田知明
- 現代陶芸
- 戦前の前衛
- 海外の前衛
- シリーズ:検証<現代美術の動向展> 第1回
- 追悼 ― 山田正亮
- 屋外彫刻
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