京都国立近代美術館オープンデー「美術のみかた、みせかた、さわりかた」実施報告

京都国立近代美術館オープンデー「美術のみかた、みせかた、さわりかた」
京都国立近代美術館オープンデー「美術のみかた、みせかた、さわりかた」
京都国立近代美術館オープンデー「美術のみかた、みせかた、さわりかた」
京都国立近代美術館オープンデー「美術のみかた、みせかた、さわりかた」
京都国立近代美術館オープンデー「美術のみかた、みせかた、さわりかた」
開催日
8月10日(金)、11日(土)
会場
京都国立近代美術館
イベント詳細
美術のみかた、みせかた、さわりかた
主催
新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業実行委員会

 8月10日と11日の二日間限定で、京都国立近代美術館の企画展示室に所蔵作品12点(陶芸、金工、彫刻など)を展示した空間を設け、内容の異なる3つの鑑賞ツアーを行った。

 今回もっとも注力したことは、個々の作品について理解を深めることを越えて、作品が置かれている空間全体にも意識を向け、身体感覚で感じることができるように工夫したことだ。そこで、通常は企画展で使用する展示室をワークショップの会場として、研究員と一緒に作品を触って鑑賞する「美術のさわりかたツアー」、展示空間の秘密や作品展示に欠かせない要素について、展覧会のつくり手としての研究員が紹介する「美術のみせかたツアー」、言葉によって作品の印象等を交流させる「おしゃべりツアー」を実施した。

 これまで、本事業で実施してきたイベント同様、今回も障害の有無に関わらず広く参加を呼び掛けた。これは、昨年度の実践から得た、「異なる個性や感性を持つ人々が共に鑑賞することにより、多層的な作品解釈が生まれる」という気づきを踏まえたものである。また視覚に障害のある方に、本イベントの情報を周知するために、点字入りチラシの作成、点字新聞等への情報掲載などを行った。当日は、子どもから大人まで、また障害のある方も含めて186名の参加があった。

(文責:松山沙樹)

美術のさわりかたツアー

開催日時
8月10日(金) ①10:00~11:30、②13:00~14:30
8月11日(土) ③10:00~11:30、④13:00~14:30
実施報告

美術のみせかたツアー

開催日時
8月10日(金) 15:00~16:00
実施報告

おしゃべりツアー

開催日時
8月11日(土) 【A】14:00~14:45、【B】15:00~15:45
実施報告

<展示作品リスト>

  • ピーター・ヴォーコス (1924 - 2002)《Hunya-Wa》 1993年、陶器
  • 森陶岳 (1937 - )《三石甕》 制作年不詳、陶器
  • 豊田勝秋 (1897 - 1972)《鋳銅広口花瓶》 1937年、鋳造・銅
  • 岡部(加藤)嶺男 (1919 - 1990)《総織部大鉢》 1962年、陶器
  • 益田芳徳 (1934 - 2010)《咬む》 1993年、ガラス、アルミニウム
  • 近藤悠三 (1902 - 1985)《染付梅花大飾皿》 1975年、磁器、染付
  • 鈴木治 (1926 - 2001)《馬》 1971年、陶器
  • 柳原睦夫 (1934 - )《紺釉金銀彩花瓶》 1971年、陶器、釉薬、金銀彩
  • バーバラ・ヘップワース (1903 - 1975)《春》 1966年、ブロンズ
  • タジリ・シンキチ (1923 - 2009)《ひとえ結び No. 1》 1971年、アルミニウム
  • 鈴木昭男 (1941 - )《空間へのオマージュ》 2007年、セメントプレート10枚組、鏡
  • 宮永理吉 (1935 - )《海》 1973年、磁器
    いずれも京都国立近代美術館蔵

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