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「ルノワール+ルノワール展」関連シンポジウム
  ジャン・ルノワールの現在

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「ルノワール+ルノワール展」関連シンポジウム
  ジャン・ルノワールの現在


「ルノワール+ルノワール展」を記念して、シンポジウムを開催いたします。

日時:
2008年7月6日(日)午後2時〜4時30分(当日午前11時から整理券配布)

場所:
京都国立近代美術館 1階講堂

聴講料・定員:
聴講無料、先着100名

主催:
京都国立近代美術館

プログラム:

第1部 講演
「世界は額縁を持たない——ジャン・ルノワールとのピクニック!」
藤井仁子(早稲田大学文学学術院専任講師、映画学)
世界映画史におけるジャン・ルノワールの偉大さは、たんに過去の巨匠としてのそれにとどまるものではありません。現代映画への流れを決定づけたヌーヴェル・ヴァーグの映画作家たちもルノワールから多大な影響を受けていますが、このことからわかるように、ルノワールの真価が認められたのはむしろ現代映画の実践を通じてのことだといえるでしょう。現代においてこそ輝きを増すルノワールの決定的な「新しさ」を、主に空間表現の観点から『ピクニック』(1936)に探り、あわせてその「新しさ」が映画における「リアリズム」の問題を根底から問い直すものであることを、アンドレ・バザンやジークフリート・クラカウアーの諸説を手がかりにあきらかにします。
「50年代のジャン・ルノワール——芝居とミュージカル」
石田美紀(新潟大学人文学部准教授、映像文化論)
第二次世界大戦のために、多くの映画監督がヨーロッパからアメリカに渡りました。ルノワールもその一人です。では、彼はいかにしてフランスに帰還したのでしょうか。その過程は、ルノワール個人にとってけっして楽なものではなかったのですが、ルノワールの映画にとっては重要なものでした。インドで撮影された『河』(1951)で、初めてカラーを経験し、イタリアではアンナ・マニャーニという偉大な女優と『黄金の馬車』(1952)を撮りました。この「大いなる」迂回の果てに、後期の代表作のひとつである『フレンチ・カンカン』(1954)が誕生したのです。本発表では、50年代のルノワールを「芝居とミュージカル」という項目から整理し、同時期のハリウッド・ミュージカルなどとの関係を探りながら、「虚構」という観点からルノワール映画を捉え直したいと思います。
第2部 パネル・ディスカッション「ジャン・ルノワールの現在」
パネリスト 藤井仁子、石田美紀
コーディネーター 青山勝(大阪成蹊大学芸術学部准教授、視覚文化論)

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