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 MoMAK Films @ home: 日本の映画ポスター芸術展特集2
 [土方重巳と粟津潔]   2012年8月17日(金)・18日(土)

 「日本の映画ポスター芸術」展の出品作家である土方重巳と粟津潔の仕事に着目する。東宝に入社し、戦前から活躍した土方がポスターを手がけた『女の四季』、同時代の表現者と積極的に交流し、自ら映画制作にも携わった粟津の関連作『嵐を呼ぶ男』と『心中天網島』を上映する。

会場情報と料金については、こちら
8月17日(金)19:00-20:43 『心中天網島』 1969年 (表現社=ATG)
103分・35mm・白黒
 ATGと独立プロの提携による「一千万円映画」の一本。近松門左衛門の浄瑠璃をベースに、遊郭を現代美術作品のように構成したグラフィックデザイナー・粟津潔、音楽をシナリオの一要素にまで高めた作曲家・武満徹など、さまざまな才能がぶつかりあう一大実験作となった。「キネマ旬報」ベストテンの第1位など同年の映画賞を総なめにした。粟津潔デザインによるポスターは、ゴダール『中国女』などと同様、矩形を生かした構成的な作品。
監督・脚本篠田正浩
原作近松門左衛門
脚本富岡多恵子、武満徹
撮影成島東一郎
美術粟津潔
音楽武満徹
出演中村吉右衛門、岩下志麻、河原崎しず江、左時枝、日高澄子、滝田裕介、小松方正、加藤嘉、藤原釜足、浜村純
8月18日(土)14:00–14:53 『エノケンの法界坊』 1938年 (東宝東京)
短縮版/53分・35mm・白黒
 歌舞伎の演目「隅田川続俤」に題材をとったオペレッタ風時代劇。金に目のない生臭坊主(榎本)が宝物「鯉魚の一軸」を手に入れるために悪戦苦闘。松竹から移籍した監督の斎藤寅二郎は、本作以降、古川綠波や横山エンタツ/アチャコといった俳優たちと出会いながら、戦時下の喜劇映画を模索してゆく。ポスターは、多摩美を卒業したばかりの画科・土方重巳の若き感性によって、エノケン映画の魅力を捉えたリズミカルなデザインに仕上がっている。
監督斎藤寅次郎
脚本和田五雄、小川正記、小國英雄
撮影鈴木博
美術中古智
音楽栗原重一
出演榎本健一、宏川光子、小笠原章二郎、柳田貞一、
中村是好、如月寛多、英百合子
8月18日(土)15:10-16:50 『女の四季』 1950年 (東宝)
100分・35mm・白黒
 引揚者の女性画家が、恩師や知り合い、親戚の家を転々とする中で、戦後のすさんだ世相を思い知らされる。とりわけ、図々しい老女に扮した杉村春子の演技に圧倒させられる。監督の豊田四郎は本作で、後に不動の右腕となる脚本家・八住利雄と初めてコンビを組んだ。ポスターでは、1938年に入社して以来、東宝作品のポスターを数多く手がけた画家・土方重巳のユーモラスなタッチの絵画が生かされている。
監督豊田四郎
原作丹羽文雄
脚本八住利雄
撮影木塚誠一
美術久保一雄
音楽飯田信夫
出演若山セツコ、杉村春子、池部良、東山千榮子、薄田研二、荒木道子、
藤原釜足、赤木蘭子、渡辺篤、谷間小百合、小杉義男

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