ローマ追想——19世紀写真と旅


ジャコモ・カネヴァ《フォロ・ロマーノ、フォカスの記念柱》1852–53年頃
ジャコモ・カネヴァ《フォロ・ロマーノ、フォカスの記念柱》
1852–53年頃、コロタイプ
coll. Filippo and Orsola Maggia
© Fotomuseo–ING, Italy
     イタリア共和国の首都ローマは、都市国家から巨大帝国へと発展した古代ローマ時代から、キリスト教美術の中心地であった教皇領時代を通じて、西欧文明圏の中心的存在であり「永遠の都」として語り継がれてきました。悠久の歴史を誇り、絵画や文学、そして映画など数多くの芸術作品のなかで描かれてきたこの都市は、18世紀以降イギリスの貴族階級による遊学旅行「グランド・ツアー」の主要な訪問先として知られ、19世紀に入ると国家統一の動乱を経験しながらも、交通機関の近代化にともなうツーリズムの隆盛を受けて大量の一般旅行者を受け入れるようになります。
     19世紀ヨーロッパの人々にとって遠方への観光旅行を容易にしたのが鉄道の建設ラッシュでした。イギリスでは、近代ツーリズムの祖トーマス・クックが鉄道による観光旅行を企画して大成功を収めます。同様に、「未知なる異境の地を視ること」への欲望によって実現したもう一つの発明が写真術(カメラ)だったと言えます。ちょうどイタリアに鉄道が開通した頃、1839年パリでダゲレオタイプの写真術が発表されると、写真は瞬く間にヨーロッパ各国へと普及し、当時主流だった版画に代わって旅を記録する上で重要な役割を担うようになります。当時のローマでは古代遺跡の発掘調査・保存活動が飛躍的に進み、写真家たちは古代の都の残影を求めてこの地を訪れました。紀行文学や絵画から得たイメージを重ね合わせ幻想の街として撮影されたこれらの写真は、旅行案内として一般に普及し、近代以降の「ローマ」イメージの原型となっています。本展では、イタリア・モデナの写真美術館に寄託された19世紀写真のコレクションから厳選した、コロッセオ、凱旋門、教会建築などローマの名所旧跡を撮影した約130点の貴重なオリジナル・プリントを、日本人画家の渡欧手記など当館所蔵資料等とあわせて展示します。

主な出品作品、出品作品リスト

関連イベント
記念講演会「写真を集める、歴史のかけらを集める」
2010年5月21日(金) 午後6時〜7時30分 (当日午後5時から整理券配布)
京都国立近代美術館 1F 講堂
聴講無料、先着100名
講師: フィリッポ・マッジャ (コレクション寄託者、モデナ写真美術館キュレーター)
※逐次通訳付

京都造形芸術大学 一般公開講座 募集講座/芸術と文化のワークショップ
プラチナプリント写真講座
2010年5月30日(日)、6月6日(日) 全2回
会場: 京都国立近代美術館・京都造形芸術大学
受講料10,000円、先着20名
主催: 京都造形芸術大学、京都国立近代美術館
お問い合わせ・お申込先: 京都造形芸術大学 瓜生山エクステンションセンター
TEL (075)791-9124  http://www.kyoto-art.ac.jp/general/

NFC所蔵作品選集 MoMAK Films @ home: イタリア映画上映会
2010年6月19日(土)、20日(日) 各午後2時〜
『ベリッシマ』(監督:ルキーノ・ヴィスコンティ・1951)ほか全3作品
会場: 京都国立近代美術館 1F 講堂
料金: 1プログラム 500円
主催: 京都国立近代美術館、東京国立近代美術館フィルムセンター

記念講演会「19世紀写真におけるローマ」
2010年6月27日(日) 午後2時〜3時30分 (当日午後1時から整理券配布)
京都国立近代美術館 1F 講堂
聴講無料、先着100名
講師: マリア・フランチェスカ・ボネッティ (ローマグラフィック研究所研究員)
※逐次通訳付

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会期
2010年5月20日(木)〜6月27日(日)

会場
京都国立近代美術館 3F
※会期中4Fコレクション・ギャラリー(常設展)は開催しておりませんのでご了承ください。

休館日
毎週月曜日

開館時間
通常の開館時間
午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)

金曜日の夜間開館日
午前9時30分〜午後8時(入館は午後7時30分まで)


主催
京都国立近代美術館
国立グラフィック研究所、ローマ
ジュゼッペ・パニーニ写真美術館、モデナ
モデナ貯蓄銀行基金


観覧料
  当日 団体(20名以上)
一 般 700 500
大学生 450 250
高校生以下 無料 無料
※前売券はありません

同時開催: 稲垣仲静・稔次郎兄弟展(5/18〜6/27、於当館4F展示室)
稲垣展、ローマ展両方ご覧になる場合の観覧料金: 一般1000円、大学生500円
※「稲垣仲静・稔次郎兄弟展」「ローマ追想——19世紀写真と旅」の両方の観覧券を同時購入の場合に限ります。



シャルル・スーリエ《テヴェレ河、サンタンジェロ橋の眺め》1865–68年頃
シャルル・スーリエ《テヴェレ河、サンタンジェロ橋の眺め》
1865–68年頃、アルブミン・プリント
coll. Filippo and Orsola Maggia
© Fotomuseo–ING, Italy


主な出品作品
ロバート・マクファーソン、ジャコモ・カネヴァ、ジェームズ・アンダーソンなど19世紀イギリス、フランス、イタリア出身の写真家による写真作品約130点で構成

出品作品リスト PDF(215KB)




広報資料
ポスター(B2判) デザイン案

(2010/04/09)

チラシ PDF(3.14MB)

(2010/04/22)




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