Moderne Deutsche Plakate 1890–1933
   ドイツ・ポスター 1890–1933


ドイツ・ポスター 1890–1933
ルツィアン・ベルンハルト《シュティラー靴店》1908年
竹尾ポスターコレクション
  前世紀転換期の美術雑誌『パン(PAN)』や『ユーゲント(Jugend)』など、そしてバウハウスのグラフィック・デザインは、すでに第二次世界大戦前から日本ではよく知られていました。しかしその両時代を繋げ、当時のドイツにおけるグラフィックの動向、とりわけポスターの全貌を紹介したような展覧会はこれまで開催されてきませんでした。
  19世紀末、フランスを中心として、ロートレックなどのいわゆる「絵画的ポスター」が脚光を浴びますが、その背景には1796/98年にドイツ人アロイス・ゼーネフェルトによるリトグラフの発明があります(カラーリトグラフの発明は1837年)。グーテンベルク以降の印刷技術とその豊かな歴史を持つドイツでも、フランスとりわけパリの動向さらにはイギリスの影響を受けて、1900年頃から近代的なポスター、つまり画とテキストが融合した新しい視覚媒体としてのグラフィックへの関心が高まり、第一次世界大戦前に最初の黄金期を迎えます。その際に特徴的なのは、19世紀的な「絵画的ポスター」から、いわゆる「即物的ポスター(Sachplakat)」が台頭してきたことです。ベルリンがその動向の中心地であり、代表的な作家としてルツィアン・ベルンハルトやユリウス・クリンガーが挙げられます。中でもベルンハルトは「即物的ポスター」の旗手として、広告ポスターの基本要素を三つのパーツ「画・背景・テキスト」に還元し、美的でありながら瞬間的な内容伝達を可能にする新たな画面構成を創造しました。代表作として、1908年に靴販売店「シュティラー(Stiller)」のために制作されたポスターなどが挙げられます。新しい芸術分野であったポスターは、商業活動と結びつき急速にその裾野を広げていきました。熱心な個人コレクターも登場し、中でもベルリンのハンス・ザックスは1905年に「ポスター愛好者協会」を設立し、雑誌『ポスター(Das Plakat)』を主宰して、この新興芸術の普及に努めています。広告ポスターで発揮された高い伝達能力は、また政治分野においてもプロパガンダ・ポスターとして利用されることになります。代表的な例が、第一次世界大戦中に制作された一連の戦争ないし銃後のポスターならびに戦後の政治的(政党)ポスターであり、メッセージの伝達性という目的においては、広告とプロパガンダの境界が極めて曖昧になっていくことがわかります。そしてこの両分野における経験を背景に、ヘルベルト・バイヤーなどのバウハウスやその他の新たなデザイナーたちによって、ドイツのグラフィックは第二次世界大戦前、第二の黄金期を迎えることになるのです。
  本展覧会では、「カルピス」の国際懸賞広告ポスターや杉浦非水を中心とした「七人社」の活動そして「大戦ポスター展」など、同時代の日本におけるドイツ・ポスターの受容・展開を示す作品・資料をも加えた約180点で、1890年から1933年にかけてのドイツのポスターがもつ魅力と先進性を多角的に検証します。

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関連イベント
講演会「公的空間における怒濤の展開:
  ドイツ・ポスターの発展 その始まりから1930年代まで」

日時:3月1日(土)午後1時30分〜午後3時(当日午前11時から整理券配布)
場所:当館1階講堂 定員100名、聴講無料
講師:ルネ・グローナート(ドイツ・ポスター博物館長)
※ドイツ語。逐次通訳あり

シンポジウム「ポスターの東西交流―ジャポニスムを中心に」
日時:3月22日(土)午後1時30分〜午後5時(当日午前11時から整理券配布)
場所:当館1階講堂 定員100名、聴講無料
共催:ジャポニスム学会
※パネリストなどの詳細は、随時ホームページで発表いたします。

会期
平成20年2月26日(火)〜3月30日(日)

休館日
毎週月曜日

主催
京都国立近代美術館、読売新聞大阪本社、読売テレビ

後援
大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館、京都ドイツ文化センター、
社団法人日本グラフィック・デザイナー協会(JAGDA)、日本デザイン学会

協賛
ビーバンジョア

特別協力
竹尾

協力
ルフトハンザドイツ航空、ルフトハンザカーゴAG、白木屋画材額縁店

助成
ポーラ美術振興財団

観覧料
  当日 前売り 団体(20名以上)
一 般 1,300 1,100 1,000
大学生 1,000 800 700
高校生 600 400 300
中学生以下 無料 無料 無料

前売券発売所:チケットぴあ・ファミリーマート(Pコード:687-673)
ローソン(Lコード:55794)ほか主要ガイド、コンビニエンスストアなど
前売券販売期間:2008年1月12日(土)〜3月29(土)

展覧会構成

第I章近代ドイツ・ポスターの先駆者たち:1890–1900年
第II章近代ドイツ・ポスターの黄金時代:1900–1914年
  1.  ドイツ諸都市に開花したポスター芸術
  2.  ミュンヘン——ポスター芸術先進の地
  3.  ベルリン——ポスター芸術のメトロポール
  4.  ハンス・ザックスとポスター愛好家協会
第III章第一次世界大戦中のポスター芸術:1914–1918年
第IV章ポスター芸術の新潮流:1919–1933年
  1.  政治的ポスター
  2.  黄金の20年代——新しいライフ・スタイル
  3.  新たな造形言語の獲得
第V章日本にみるドイツ・ポスター:その受容と展開
  1.  六人組、ドイツ商業美術の紹介
  2.  七人社と『アフィッシュ』
  3.  カルピス広告国際懸賞
  4.  世界大戦ポスター展覧会

出品作品

1890年頃から1933年頃にかけての、日独のポスター、雑誌、関連資料など約180点

広報資料

プレスリリース  PDF形式(420KB)

(2007/11/20)

ポスター(B2判)  PDF形式(189KB)


PDFの画像を拡大・縮小すると、まばたきをしているように見える場合があります。お試しくださいませ。
※実際のポスターはまばたきしません。ご了承ください。

(2007/12/04)

ポスター(B3判)  PDF形式(520KB)

(2007/12/04)

チラシ  PDF形式(665KB)

(2007/12/04)

巡回先
豊田市美術館 平成20年4月29日(火・祝)〜6月1日(日)
宇都宮美術館 平成20年11月23日(日)〜12月28日(日)



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