現代イタリア陶芸の4巨匠

 現在のヨーロッパ諸国の中でも、造形的で装飾的な陶芸が最も盛んなイタリア陶芸の源流は、遠くエトルリアの壺や皿にまで遡るから、縄文土器や弥生土器以来の連綿たる歴史と伝統を誇るわが国の陶芸と比較しても、いささかの遜色もない。イタリアの陶芸は、《空間−建築の内と外》を装飾するために作られ続けて来た。イタリア陶芸の目指す方向は、土による彫刻性と絵画的装飾造形の可能性を追求するところにある。

 本展が紹介するフェデリコ・ボナルディ(1933年生まれ)は、キュビスムの画家のようなドローイングに巧みであり、民衆文化や土俗的伝承をテーマとしたそれを見事な土の造形に発展させ、幻想的・夢幻劇的世界を創出することに鋭い感性を発揮している。ニーノ・カルーソ(1928年生まれ)は、建築装飾、モニュメント、建築的インスタレイションなどの分野で、余人の追随を許さない独創的・実験的仕事に没頭している。ポンペオ・ピアネッツォーラ(1925年生まれ)の仕事は、薄い陶板に作家自身の心象を精細に、精緻に刻みつけ、典雅で緊張感溢れるマチエールを作りあげる。カルロ・ザウリ(1926年生まれ)は、ファエンツァのグランプリを3度も獲得したことでも著名だが、土の造形素材としての可能性を徹底的に追求している作家であり、現代イタリア陶芸界を代表する巨匠である。

会期
'88年1月12日(火)〜1月31日(日)
入場者数
総数 6,673人(一日平均 371人)
共催
イタリア大使館・イタリア文化会館京都支部
出品目録
作者名 作品名 制作年 材質・形状 寸法(cm)
フェデリコ・ボナルディ 恋文 1968 陶器 58×30
自画像 1986 50×35
自画像 50×35
内奥 1976 62×30×18
レビアタン 1983 66×74×44
レビアタン 58×55×35
理性の眠り 1979 67×30×45
理性の眠り 63×28×50
フェデリコ・ボナルディ 腹ぺこのお菓子 1976 陶器 52×34×4
1983 105×27×43
価値ある時 1980 35×26×35
詩人 1983 66×40×33
ニーノ・カルーソ パンドラ 1987 H.110
テルシコラの壺 1985 H.30
エレナの壺 1986 H.30
京都への想い 1972 磁器 200×29×18
構成II 1976 陶器 29×19×12
火とかじの神ファイストス 30×19×7
パンテオン 1979 33×38×16
古代への追憶 1974 47×44×35
構成 1978  
構成  
構成  
構成  
白い集合 1972 磁器 H.29
王と王妃 陶器 H.58
構成III 1978 29×19×9
陶彫 1968 磁器 151.5×47×33
ポンペオ・ピアネッツォーラ 朝の報らせ 1987 陶器 77×35
コントラプント 84×48
モデュール 1987 60×45
ページ 1980 70×68
ページ 70×68

作者名 作品名 制作年 材質・形状 寸法(cm)
ポンペオ・ピアネッツォーラ ヴェニスに想う 1985 陶器 45×18
空白のページ 1980 62×33
ラグーナ 1980 40×40
ページ 1983 45×45
ページ 1985 49×49
カルロ・ザウリ エトルリア人の思考 1980 15×31×12
無形態の集積 1986 32×37×20
破裂した多色立方体 1980 32×47×40
緊張の集積 40×40×45
大いなる耕地 1976 85×75×32
大いなる耕地 46×50×22
無形態の幾何学 17×9×8
無形態の幾何学 22×7×7
緊張した球体 56×50×60
球体の発見 16×18×18
黒い海の波 60×70×40
立体の起源 1977 6×7×6
自然 16×5×5
楕円 18×5×5
球体 14×16×16
うねった耕地 18×18×8
黒の起源 1986 24×38
起源 30×31
水平のふるえ 1971 116×39×39
黒と多色の記念碑 1986 80×16

新聞雑誌関係記事
京都/1月12日
朝日/1月12日
読売/1月16日、1月20日
毎日/1月19日
日経/1月25日(夕)

このページの先頭へ