前衛絵画の先駆者たち

「前衛絵画」という呼び名は、西洋の近代美術史の通念に従えば「抽象」と「超現実主義」とであるが、その前駆的段階として野獣派と立体派の2傾向があげられよう。勿論、今世紀初頭における欧米の革新的な美術運動は、ダダ、未来派、構成派など多岐にわたり数多くのグループをうんだが、日本における移植の実情からみて、便宜上、以上の4群に大別し、また第2次大戦前の作品に限定して陳列したものである。このような前衛絵画の先駆的作品の展覧は系統的に試みられたことが殆んどなかったし、日本の近代美術史の研究においても比較的注目されることのすくない分野である。社会の無理解と戦争の重圧と闘いながらわが国の先駆的な前衛作家がどのような成果をうみ出したかをしめす有意義な企画であった。

会期
9月4日−10月3日(26日間)
入場者数
総数4,042人(1日平均155人)
出品目録
フォービスム系作家
作者 題名 制作年
万鉄五郎 裸体美人 1911
自画像 1912
習作 1913
夏の朝 1923
かなきり声の風景
作者 題名 制作年
中川紀元 立てる女 1920
坐せる女
栗色の帽子
里見勝蔵 1927
1928
静物
1936
婦人像 1937
佐伯祐三 黄色いレストラン 1928
ロシアの少女
煉瓦焼場
キュビスム系作家
作者 題名 制作年
万鉄五郎 もたれて立つ人 1917
木の間風景 1918
1925
羅布かつぐ人
裸婦(ほほ杖の人) 1926
黒田重太郎 港の女 1922
窓際の女 1924
黒田重太郎 裸婦 1924
川口軌外 静物 1927
静物(マンドリン) 1927-28
石垣栄太郎 鞭うつ 1925
古賀春江 観音 1921
埋葬 1922
東郷青児 パラソルさせる女 1916
ピエロ 1922
シュールレアリムス系作家
作者 題名 制作年
川口軌外 少女と貝殻 1934
中原 実 ヴィーナスの誕生 1924
古賀春江 遊園地 1926
単純な哀話 1927
素朴な月夜 1929
窓外の化粧 1930
少女
福沢一郎 ウソ発見器
美とメカニズム
溺死
四月馬鹿
北脇 昇 断層面 1937
空港
浄火 1938
(A+B)2意味構造
三岸好太郎 オーケストラ 1933
海と斜光 1934
貝殻
雲の上を飛ぶ蝶
荒井龍男 森の部分
小牧源太郎 民族系譜学 1937
民族病理学(祈り)
多義図形 1940
伊藤久三郎 流れの部分 1933
振子 1937
作者 題名 制作年
伊藤久三郎 合歓の木 1939
靉  光 眼のある風景 1938
1940
静物 c.1941
飯田操朗 雪景 1933
砂丘 1935
婦人の愛
鷹山宇一 c.1934
斎藤長三 馬車二輪 1937
瑛  九 眠りの理由 1936
フォト・デッサン 1937
糸園和三郎 犬のいる風景 1941
土屋幸夫 月と娘 1943
岡本太郎 コントルポアン 1935
傷ましき腕 1936
露店 1937
松本竣介 1938
N駅近く 1940
黒い花
寺田政明 発芽 1938
眠れる丘
大塚耕三 トリリート 1937
矢崎博信 高原の幻影 1938
時雨と猿 1940
杉全 直 跛行 1937
1938
浅原清隆 郷愁
多感な地上 1939
浜田浜雄 ユパス
蜃気楼 1940
抽象系作家
作者 題名 制作年
坂田一男 コンポジション c.1932
静物 1934
端午 1945
c.1945
神原 泰 ベルレーヌの女と仔猫 1923
スクリアビンのエクスタミーの詩に題す 1925
村山知義 或るユダヤ人の少女 1922
美しき少女に捧ぐ 1924
コンストルクチオン 1925
山口長男 二人像 1930
作品
1936
空間 1936
村井正誠 ウルバン・白 1937
ウルバン・黒
作者 題名 制作年
村井正誠 四つのパンチュールNo.1 1937
〃No.2
〃No.3
吉原治良 図説 1934
作品
作品A 1935
1936
吉原治良 作品 1937
長谷川三郎 アダムとイヴ −−ヤコボ・デラ・クエルチアの浮彫より(アダムの誕生・イヴの誕生・誘惑・追放・アダムの労働) 1934
青い静物 c.1934
アブストラクト 1936
メトロポリス
蝶の軌跡 1938
山口 薫 1939
広幡 憲 39×QE
38×QG
作品 c.1939
瑛  九 作品 1935
赤の中の小さな白 1938
山本敬輔 20−×−39.5 1939
小野里利信 紙ばり 1940
黒白の丸
中村 真 年表 1937

新聞雑誌関係記事
朝日 9.8(夕)
読売 9.10
夕刊京都 9.10(中村敬治)
京都 9.11

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